こんにちは!
夫婦で一年間の世界一周旅行の後、福岡県糸島市で、
ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
本日もブログ訪問ありがとうございます!
さて、「インド」で2015年9月12〜23日に、私たちが体験したお話です。
修行は続く・・・
インド・ジャイプルにいます。
ヴィパッサナー瞑想(Vipassana Meditation)という、10日間の瞑想プログラムを受けています。
(瞑想の概要説明もチェック)
瞑想は、まずは3日間アーナパーナという呼吸の瞑想法を行います。
その後でヴィパッサナー瞑想を6日間修行し、最後の1日は、社会に戻るためのクッションのような日で、会話も解禁されます。
今日から4日目。アーナパーナ瞑想を終え、本格的にヴィパッサナー瞑想に入っていきます。
ヴィパッサナー瞑想とは!?
全身の「自分の感覚」を観察する
ヴィパッサナーとは「物事をありのままに見る」という意味です。
瞑想というと、何も考えない・感じない「無の境地」を目指すのかと思っていましたが、ヴィパッサナーは少し違います。
まるで、3Dスキャナのように、とにかく徹底的に全身の「自分の感覚」を観察するのです。
まずは体の表面だけ、それが出来るようになったら、体の内部にまで。
私にとっては10日間は短くて、体の内部のスキャンまでは至りませんでしたが・・・
ブッダは、自分の体を観察している時に、潜在意識が発動する時には、必ずなんらかの体の感覚を伴っているのを発見しました。
体の感覚は意識で捉えられる分野です。つまり体の感覚を意識することが出来れば、潜在意識にアクセスすることが始めて出来るのです。
少なくとも私の場合、緊張している時は、背中中央から両肩にかけてのV字ゾーンがかなり強ばるのに気付きました。(ついでに呼吸も浅く、場合によっては一瞬止まりますね。。。)
あと腕に痒みが出ます。
でもこれらは「自動的な」潜在意識の発動なので、今まで全然気付いていませんでした。恐ろしい。。。
心の手術
ヴィパッサナー瞑想は10日間、「ノートーク・ノーアイコンタクト・ノーボディタッチ、外部との一切のコンタクト禁止」という過酷な条件が必要ですが、何故かというと、日々のコミュニケーションがそもそもストレスで、憎悪や渇望を潜在意識に溜め込む作業に他ならないからです。
正直、コミュニケーションが悪い存在なんて信じられないと思ってしまいましたが、10日目に会話が解禁されます。とにかくみんな勢いよく話し始めます。笑。私だって話します。
しかし、いっぱい人と話していると、面倒になって地味にウソ言ったりね。会話が英語で日本にそこまで詳しくないインド人との話なので、「東京から来た」とかね。笑。(ちなみにウソを付かないというのは、瞑想中に守るべき戒律の1つです)
「あー、また変なこと言っちゃった」みたいなのがたくさん、どんどん心の奥底に沈殿して、最終的には自分の行動や思考に影響を与える。
ほんの数時間会話したくらいでも、緊張や焦りやウソが生じるのですから、今まで何十年間もこんな感情を溜め込み、浄化すらしていないとは、恐ろしいですね。
これが、リアルに納得出来ました。笑。
この10日間は、「心の手術」だといいます。
新しい、憎悪や渇望を自分の心に増やすことを一旦ストップして、今まで溜まった汚濁を取り除きましょう!というのです。
驚きの変化を感じる!
ヴィパッサナー瞑想を始めて、ものすごい変化に気付きました。
普段いかに鈍感になっているか
ジャイプルは砂漠の入り口なので、9月はまだ暑いのですが、夜寝て朝起きると、小豆色のシーツが白っぽい汗染みみたいなのがいっぱい付いています。
最初はもともとの汚れかと思ってましたが、毎晩増えていきます。
おそらく、何らかのストレス物質が溶け出して、汗と共に排出されているのでしょう。
10日目に参加者と話していたら、汗を一杯かいて、なんだか体が軽くなった気がすると言った人が何人もいました。私も同じく。
4日目から9日目にかけて、ひたすら全身の感覚の観察です。
頭のてっぺんからつま先まで、刷毛で体をなぞるように。1時間で2往復から3往復するくらいのペースで。ゆっくりすぎず、速すぎず。。。
最初は、例えば足先が何の感覚を感じているかなんて全く分かりませんでした。
でも感覚器官が正常な限り、何かは感じているはずです。スキャンを繰り返す内、徐々に分かるようになっていきました。
風が当たった時の冷たさとか、肌が触れあっている所の熱気とか、痛みとか、心地よさとか。。。
場所によっては鼓動とかドキドキした感じや寒気なども感じます。汗が流れる感覚だったり。
これらは、日本語テープを聴いていると何度も強調されて言われます。おかげで、なんとか全身の感覚を掴めるようになってきました。
不思議なもので、うまく集中して瞑想が出来ていると、全身に電流が流れて繋がっているかのような奇妙な経験が何度かありました。
自然と涙が出てくるような出来事でしたが、そんな「超常体験をもう一度!」みたいなのは、「渇望」であり、ヴィパッサナー瞑想の本質の真逆を行くものだと日本語テープに釘を刺されました。笑。
人間って単純というかねぇ。。。うーむ、集中。集中。
ただ、瞑想中に感じる、体の違和感、どこか滞っているかのような、あるいは固い感覚を受ける部分は、心の奥底から、今まで溜まっていた、憎悪や渇望が表面に出てきている証拠だと言われました。
観察による浄化
それらも「観察」することでのみ、浄化されます。だから、自分の痛みをしっかりと念入りにスキャンします。
私は、普段から時々、バレーボールをやっている何らかの映像がパッと急に目に浮かぶことがありました。全然意味が分からなかったのですが、瞑想中にバレーボールの映像が浮かんだ時に気がつきました。
高校時代はバレー部だったのですが、分離症というヘルニアみたいな背骨のずれが生じて、ほとんどまともにプレー出来なかったんです。どうも、その痛手をずっと心の奥底に抱えていたようです。
全く意識上はその残念さみたいな気分を抱いていなかったので、ものすごく意外でした。
瞑想中は、苦しいな〜って思っていると、「憎悪」の記憶が呼び起こされ、気持ちいいな〜って思っていると、「渇望」の記憶が呼び起こされます。どこも痛みなく瞑想が調子いいぜ!なんて思っていると、ポワンと、「瞑想中いつも食べてる昼飯のカレー」の映像が浮かんできたり。。。笑。浄化、浄化!
■超リフレッシュ!プログラムの終了!
6日間、朝から晩までヴィパッサナー瞑想をし続けて、だいぶん浄化された印象です。ものすごくリフレッシュしました!
本当に来て良かった!!!
↑インド人だけでなく、世界中からも参加者がいましたよ。みんな良い表情!
実際は、「継続は力なり」ということで、今後も毎日瞑想に少しだけ時間を割く必要がありますが、続けていこうと思えました。
ヴィパッサナー瞑想は、「無常=変化し続けている」を実感するための瞑想だとも言います。確かに最初スキャンした時には、右肩が痛いと思っていたら、次スキャンすると痛くないなんて場合もあります。
「ずっと同じ」はあり得ないのです。それが世界の本質であり、普遍の法である、というのがブッダが伝えたかった唯一のことです。ブッダは2500年前にこの瞑想法によって、「物質の最も小さな単位は『波動』である」と分かったと言います。
超ひも理論などの最新物理学と同じ結論を、自分を観察することで見いだしたとは驚きです。
正直、私がそこまでの境地に至れるかは分かりませんが、日々の生活をより平和的に積極的に生きれるように、瞑想を生かしていければいいなと思います。
日本でもプログラムが受けれるので、ぜひ興味ある人はチェックして下さい!
ただ、けっこうきついので、行くときは覚悟を決めたほうがいいかもしれません。
(ちなみにジャイプルのセンターでの寄付は1000〜2000ルピーぐらいの人が多かったかもしれません。お金に余裕がある人はもっと払っていたかもしれません。私たちはちょっと少なかったかな。次の人の役に立てるといいなぁ。)
私たちの一年間の世界一周の軌跡が、皆さんのお役に立てれば幸いです。
**今度は私たちがゲストをもてなします!**
福岡・糸島ゲストハウス
前原宿(まえばるしゅく)ことのは
(Itoshima Guesthouse Kotonoha)