こんにちは!
要注目の観光地・福岡県糸島市で、
ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
本日もブログ訪問ありがとうございます!
糸島から車で1時間。佐賀県の伊万里に着きます。陶芸で有名ですが、大川内山(おおかわちやま)をご存知でしょうか?
佐賀・鍋島藩が誇る「秘窯」で、山に抱かれた、江戸時代から残る町並みは、心が癒されます。
最高級の磁器を作り続けた、秘密の窯
思った以上に窯元が密集しています。磁器で案内板が出来ていて、陶芸の里にやってきた気分が高まります。
日本の陶磁器の歴史
日本の陶磁器の発展は、江戸時代に佐賀で起こりました。
朝鮮からやって来た、優れた陶工たちのおかげでもあるのですが、日本で最初に磁器を完成させた佐賀・鍋島藩は、技術の流出を恐れて、1675年に大川内山に藩窯を移して、一種の「秘窯」を作ったのです。
人の出入りも厳しく制限されていたと言いますから、日本で磁器が作れる!って相当すごい革命みたいなものだったのかもしれません。
(ちなみに磁器とは石を原料にした焼き物のことで、一方、陶器は土を原料にしています。他にも色々違いがありますけどね。。。)
大川内山の陶工たちは、将軍や大名、朝廷などに献上するために、技術の粋を集めた磁器を作り続けたのです。
まさに「贈り物」専門の焼き物が、ここで作られていました。ちなみに有田焼などの他の焼き物と区別して、「鍋島焼」と言います。
見事な江戸時代風の町並み
佐賀に馴染みがない人も多いと思います。佐賀は時代に取り残された感があって、下手するとどこにあるか知らない日本人も結構いますが、私たちは「佐賀」推しです。笑。
なぜなら、取り残されたおかげで、「文化」や「優れた建築」が残っているからです。
これからの人口減の時代は「受け継ぐアイデンティティ」がない場所はどんどん寂れていきます。受け継ぐものがないとどこでもいいですからね〜。だからこそ、逆に受け継ぐものがいっぱい残っている佐賀はとても魅力的なのです。最も住民の人がそれが魅力だと気づいていない場合も多いですが。。。
大川内山は緩やかな斜面沿いに、窯元が密集しています。
シンボルのレンガ造りの煙突が目に飛び込んできます。
綺麗に整った石畳の上を歩いていると、「日本にもまだこんな風景が残っていたのか・・・」と感慨深くなります。
大川内山のアイデンティティ
鍋島焼の魅力は、やっぱり本来の高級志向が持つ、シンプルさと安定感だと思います。大人びた雰囲気ですね。
そして、大河内山の町並みもやはり素敵です。
江戸時代の町並みが残っていることで有名な岐阜県の飛騨高山や長野県の妻籠宿にも近い雰囲気を感じます。
でも、大河内山が独特なのは、陶芸に特化した集落である点と、そもそもこの集落の初代は、朝鮮から来た陶工たちがメインである点だと思います。
歩いていると色々なことを考えますね〜。
「人の出入りが制限されていたみたいだけど、朝鮮からの陶工の人たちはこっちで結婚とかして子供もできたのかな?」とか、
「思いっきり町並みは純和風の建築で、朝鮮とは全然違うと思うけど、住みやすかったのかな?」とか。。。
江戸時代の陶工たちのライフスタイルとか文化に関して興味が湧いてきますね〜。
今の大河内山では、そのあたりに焦点を当てた観光PRをしていないようですが、ぜひ前面に出して頂きたいです。
風鈴まつり
6月18日(土)〜8月31日(水)まで大河内山では風鈴まつりをやっています。
焼き物で作った風鈴が町を彩るんでしょうねぇ。
ちらりと小さく書いてある、「献上登り窯焚き」8月27日(土)〜 28日(日)ってめっちゃ注目じゃないですか!?
登り窯って年に何回かしか火を入れないはずですから、これは一度見てみたいなぁ。
藩窯公園まで足を伸ばそう!
私たちが訪れた6月はあじさいの季節です。
色々な、美しいあじさいが古い町並みともよく合います。
元気いっぱいの緑からは、初夏の香りが感じられます。歩いているだけで心地よいですね。
集落の坂を登りきったところに、小さな藩窯公園があります。
小さな川ですが、護岸には磁器のパネルが埋め込まれています。
緑とのコントラストが美しい。
公園からは川沿いに遊歩道が整備されていて、そのまま道なりに下っていくと・・・
登り窯だ〜〜!!8月はこれで焼くんですかね??
迫力あります。
そしてさらに下りていくと、向かいの山にお墓が並んでいるのが見えました。
おそらく、この大河内山からほとんど一生出ることなく過ごした人もいるんでしょうね。
日本の陶芸の歴史を知る上で最も重要な場所の1つだと思います。
再度言いますが、大河内山は糸島から車で1時間!道も広くてめっちゃ行きやすいです!
オススメです!
明日も糸島を楽しみます!!
**糸島コンシェルジュがいる宿**
福岡・糸島ゲストハウス
前原宿(まえばるしゅく)ことのは
(Itoshima Guesthouse Kotonoha)