こんにちは!
要注目の観光地・福岡県糸島市で、
ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
本日もブログ訪問ありがとうございます!
4月8日は日本では、お釈迦様の誕生日ということで、その前後の休日に「花祭り」という、誕生日を祝う催しが開かれることがあります。
4月2日に、二丈・一貴山の椛島家(旧満生家)にて、花祭りが開かれましたので、お出かけしてきました。
一貴山銚子塚古墳という4世紀後半の前方後円墳の敷地内にある、椛島家(旧満生家)。
なんと、一般公開は初です!
明治30年代の大邸宅
満生(みついき)さんといえば、糸島・二丈の方で時々お見かけする苗字で、やっぱり、もともと土地の有力者なんでしょうね。
中でもこの一貴山銚子塚古墳の敷地内にある、満生さんの家はものすごい大きさです。
普通の民家のレベルを超えてますね。ちなみにこの母屋の裏にも別棟が繋がっております。
そもそも、古墳がある敷地自体が満生家の土地だったとのこと!
あー、古墳がある敷地にちょこんと家があるんじゃなくてですね。笑。
古墳には登ることも出来て、一望出来ます。山に囲まれていて、部分的には開けています。守りやすそうな立地だなとふと感じました。やっぱりいい位置なんですね。
さて、椛島家(旧満生家)の門をくぐると、綺麗なお花が用意されておりました。
お花をどうするかというと・・・
参加者が一本ずつ手に取って、竹筒に差していくと、お花の回廊の出来上がり!花は仏教伝来以前からも、神が宿るとして大切にされてきた風習があります。さくらの語源も「さ」=神様、「くら」=座る場所、という古語が由来だと言われております。
現代では「〜教」ってひとくくりに考えがちですが、その中には色々な宗派や哲学の体系が組み込まれているのかもしれませんね。
お花が屋根に飾られた小さな家を花御堂(はなみどう)と言いますが、めっちゃ可愛いです。
参加者の女性陣からも「綺麗ね〜」と歓声が上がってました。確かにお花好きにとっては、夢のような世界です。
花御堂の中には、甘茶が満たされた桶の中にいる、誕生仏と呼ばれる像があります。
お釈迦様は母親の右脇の下から産まれたという伝説があって、甘茶を像の右脇の誕生仏にかけてあげるのです。(その伝説に関してはこちらを参照)
また、甘茶も独特なものです。ヤマアジサイの甘味変種で、日本独特の生薬です。
お味は、ものすごく凝縮されたような甘さがあって、ほんのりの苦味とスーッとする清涼感もあります。
生薬らしい風味で、多分たくさん飲みすぎると逆に疲れると思いますが、少量ならば、パッと目が覚めるようなすっきりした気分になると思います。
母屋を探索
この日は母屋にも入れました。建物の中も強烈にすごいです。
私も一応建築学科出身なので、上の写真のような、随所に見られるこだわりからして、普通ではない建物だと分かります。
2階の雨戸を収める戸袋にも、組子装飾が斜めに入っていますね。すぐ右となりの窓枠には、また違う組子のパターンが見られます。手すりも遊び心がある意匠です。
1階の屋根にも板が互い違いに付けられ、段差が出来ていて陰影がとても綺麗。
正直、どれも「実用」とは異なる観点からデザインされていると思います。
「遊び」です。
色々な意匠のパターンがあるにも関わらず、妙な統一感もあって、秀逸です。普通はやりすぎると趣味悪い感じで終わるのですが。笑。
これは、元の家主のセンスも良くて、設計した棟梁もかなりの実力の持ち主だったと思われます。
時々、糸島にはこういうものすごい家が残っていてびっくりすることがありますね〜。いやーすごいわ〜。
襖戸に貼られた水墨画ももしかしたら、有名画家の作かもしてませんね。怖くて触れませんでした。笑。
母屋で一番注目すべきは、茶室です。
保護のため、実は中には入れないのですが、ものすごく均衡のとれた4畳半の世界が構築されておりました。写真には写してませんが、花飾りが吊るされた小さな床の間や、自然木を使った欄間など、かなり強烈な美意識を感じます。
ちなみに、現家主の椛島さんは、福岡市のお寺の住職さんです。絵を描くご趣味もあるようで、アトリエもありました。
離れでピアノコンサート
離れがこれまたでかい!
しかも、枯山水の水墨画が立体になって現れたかのような、ものすごいアートも!
ヤヴァイです。
椛島さんは香道の先生でもあるらしく、花のような香りに離れの中は包まれています。
みんなの集いの場にするべく、一部柱を取っ払って、新しく梁を付け足してますね。
離れには、ARCADIANというイギリス製のアンティークピアノが安置されております。ネットでARCADIANを調べたけどあんまりヒットしないので相当古いピアノだと思います。すごいな。
木仏にお経があげられた後に、ピアノ連弾の演奏です。連弾をご披露されるのは福岡市の後藤葵さん、栞さん姉妹。話によると最近までウィーンにも留学されていたそうです。
優雅ですね〜。
樺島さんとしては、今後は、この敷地で地域の人が楽しめる様々な催しを企画したり、あるいは地域の団体に活用したりして欲しいとのこと。
私たちも1年間の世界一周旅行の話とか出来たらな〜と思います。
庭で昼食
今日はお庭も開放しておられるので、ぽっかぽかの日差しの中、お庭で昼食も楽しめました。
日本舞踊もありましたよ!
みなさん、持参のお弁当を広げて楽しんでおられました。
本当に素晴らしい機会でした。また開放される日もあると思いますので、その際はぜひ訪れてくださいね!
明日も糸島を楽しみます!!
**糸島コンシェルジュがいる宿**
福岡・糸島ゲストハウス
前原宿(まえばるしゅく)ことのは
(Itoshima Guesthouse Kotonoha)