【後編】カラフルな街を歩く!探検!甘川文化村(カムチョンムナマウル 、감천문화마을)@釜山

こんにちは!
福岡・糸島で、ゲストハウス「前原宿ことのは」を運営するのぎー&かなです!
今日もブログ訪問ありがとうございます!

糸島プレゼンのために、韓国・釜山に滞在しております。
今日は町中にアートが溢れる甘川文化村(カムチョンドンムナマウル、감천동문화마을、Gamcheon Cultural Village)を探検しております。

前編」では、展望台や小さな博物館があるエリアを探索しました。
「後編」ではアート作品「星の王子さま」がある「アートプロジェクト」エリアや、「甘川2洞伝統市場」がある「甘川の伝統」エリアを探索しましたよ。

アートがいっぱいの通り

2009年より、集落全体が美術館のような感じで、様々なアートプロジェクトが展開されている甘川文化村。

メインストリートから山側へ向かう階段を見れば、ついつい登ってみたくなるような可愛いアートがあります。

↓階段アート

プロのアーティストの作品もあれば、住民や学生が参加した作品もあります。その数はなんと100を超えて、とても数時間では見きれないほどの量です。

今度はメインストリートから谷川の階段を覗いたら、細い路地の先にお店らしきものがありました。

↓あんなところにお店が!

迷路のような、楽しい路地裏に点在する様々なお店。そして建物と建物の隙間から覗くカラフルな街並み。

当初はペルーのマチュピチュにあやかったプロジェクトだったようですが、むしろ、メキシコの世界遺産の街・グアナファトみたいです。2015年に私たちも世界一周旅行中に訪れた場所です。

多くの人が甘川文化村の散策を楽しんでいます。

↓アート散歩を楽しみます!

↓ギャラリー

このギャラリーは建築家が設計した「独楽の塔」という建物だと思います。

すぐ近くには、巨大な壁画アートが!

↓巨大な壁画アート

このカップルの間に立ちたくなりますね。

先に進むと、また別のアート作品が!

↓小窓の先には・・・

建物とアートが一体になっています。窓枠に腰掛けて、写真を撮りたくなりますね〜。

↓建物の隙間から見える景色

不思議なもので、アートに振れまくっていると、感性が高まるので、何気ない、建物と建物の間に見える景色にアート性を感じてきます。明らかに、「アートが心を豊かにする」のを実感できます。

アスファルトの道だってアートに!

甘川(カムチョン)文化村は、釜山市の支援の元、様々なアートプロジェクトが現在進行形で展開しています。この「突き抜けっぷり」にびっくりして、メインストリートを歩いていると、なにやら工事をしています。

↓工事中

何やっているんだろうと思って、作業を眺めていると、どうやらアスファルトにバーナーで熱を加えているようです。そして傍らには、金属メッシュの不思議な工事道具が準備されています。

↓不思議な工事道具

バーナーで十分にアスファルトを溶かしたら、なんと、この不思議な金属メッシュをアスファルトの上に置いて、ローラーでゴロゴロしていきます。

↓なんと型付け!

びっくりしたことに、なんの変哲もないアスファルトに型を付けて、まるで石畳のような雰囲気にしている最中でした!!!

徹底してる!!

本気度がすごすぎて、唖然とするレベルです。

「この集落を100年後も残そう」的な、将来を見越したビジョンがない限り、ここまで出来ないと思います。

↓まるで劇場のような甘川文化村

すごいなぁと思って歩いていたら、星の王子さまを発見。

↓星の王子さま

大行列です。写真を撮って、Instagramにアップしたくなる感じですね。

路地に存在する平和の家

ちょくちょくスタンプを押す場所があるので、押していきます。

↓スタンプ

 

遠くを見ると、集落の畑でしょうか。この地の原風景はこんな感じだったんでしょうね。
朝鮮戦争時の北からの避難民の方々が、こんな急な斜面を段々にして、住居を建てていったのが甘川文化村です。

↓畑?

そんな斜面に建つ「平和の家」というギャラリーがありました。

↓平和の家

↓アート

↓アートの説明

戦争の結果出来たこの村に、平和への願いを込めて、「平和の家」を作ったとあります。

ここまで来て気づいたのですが、基本的にギャラリーやカフェに変貌を遂げた建物は、つまりは「空き家」ですね。このアートプロジェクトは空洞化が進む集落の再生でもあると気づきました。

やっぱり道に迷う・・・

「平和の家」はこんな細い路地沿いにあるんですよー。

↓細い路地を歩きます

ちょくちょく壁がアートで彩られています。

↓アート作品

↓昔のかまど?

かつてのかまどのような施設もありました。

↓廃材で作られた段々

手に入る廃材などを利用して、斜面が造成されたのが分かります。まるで「地層」ですね。

一応、途中まで地図通りに進んでいたと思ったのですが、思った以上に早く、山を降り始めたらしく、めっちゃ集落に迷い込んでしまいました。

↓道に迷う。笑

明らかに観光客がいなくなったので、道を間違ったなと気づきましたが、かといって、階段を登り直す気もおきないので、そのまま下ります。

↓路地裏

一直線に降りれたらいいのですが、分かれ道がいっぱい。笑。

とりあえず、明らかに生活道でしょ〜、って道は避けていきます。

↓正規のルートはどこ?

猫も迷っておるのかな?

ちょろちょろ路地を歩き回って感じたのは、住んでいる人も結構いらっしゃるけど、もしかしたら空き家もまぁまぁありそうな気配だなということ。

おそらく、なんだかんだで不便で車も入れない集落なので、裕福になった人はきっと別の場所に移住して行ったんだろうなと思いました。その隙間にアートが入り込んでいるように感じました。

たまたま、通りかかりの優しいおじさんに話しかけて、正規のルートを教えてもらいました。結局、階段登る羽目になりましたが。笑。

そろそろ集落の下側にある、「甘川の伝統」エリアに入ります。

ルートに戻って、しばらく歩いて行くと、「甘川の英雄たち」と題されたアートを発見。

↓甘川の英雄たち

通りすがりのおばちゃんもアートの一部になったかのようです。アート自体も地元の人たちをリスペクトしている感じが伝わってきますね。

「甘川の伝統エリア」・太極道本部

↓太極道本部

これは目立ちますね。かなり巨大な建物が目に入りました。新興宗教の太極道の本部です。

このすぐ近くに「甘川2洞伝統市場」というローカル感に溢れた市場があるそうなので、そこを訪れてみました。

↓甘川2洞伝統市場・入り口

↓ローカル感満載の市場

ローカル感満載で、キムチなどの漬物系の酸っぱめの匂いが立ち込めています。

↓スタンプポイント「甘川黄土塩商会」

塩を売るお店を模した空間です。甘川文化村では塩を生産して、お土産品にしたいようです。

ASIA GATEWAYの記事によると、朝鮮時代に周辺で塩田があったという古文書を元に、事業化を決めたのだとか。住民たちの組織で工房を運営して、収益金は住民に還元されるとのこと。

どうやって村を自立させるか、行政も民間事業者、NPOや住民も一生懸命知恵を絞っているように感じられました。
確かに、甘川文化村は急斜面に作られた思いっきり不便な集落で、家々も密集していて余裕がないので、住宅地としての魅力はどんどん減って、人口流出や高齢化が進んでいるのは想像に難くないですね。

それでも地域の人が協力して集落を大切にしてきた歴史や、人情味のある人間関係や、独特の景観美など残しておきたい価値もいっぱいあって、それをアートの力で世界中に魅力を発信しているのが、現在の甘川文化村なんだと思います。

↓村の出口

本当に興味深いプロジェクトでした。釜山に行く際はぜひ訪れてみるのをお勧めします。「前編」をご覧になってない方はぜひご覧ください。

(※2017年12月現在の情報です)

明日も釜山を楽しみます!!

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(Itoshima Guesthouse Kotonoha)