こんにちは!
要注目の観光地・福岡県糸島市で、
ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
本日もブログ訪問ありがとうございます!
先日は筑前前原の古民家レストラン「古材の森」にて、日本一の野菜ソムリエ「吉田聡さん」をお迎えした、「日本一の野菜ソムリエが語る 野菜の話と食事の会」に参加しました!
野菜ソムリエって何!?
ソムリエは知ってるけど、野菜ソムリエって何!?って感じですよね?
私は数年前にその存在を知った時は、野菜をワインのようにテイスティングして、「この野菜はドコドコ産のナニナニという品種ですね」とやっているイメージが浮かびましたが、全然違うようです。笑。
野菜ソムリエとは、野菜・果物の知識を身につけ、
そのおいしさや楽しさを理解し伝えるスペシャリストになるために、
日本野菜ソムリエ協会が認定する資格です。
野菜ソムリエの使命は、生産者と生活者の架け橋となることです。(野菜ソムリエ協会ホームページより)
つまり野菜ソムリエとは、野菜の上手な使い方やちゃんとした知識・魅力を消費者や飲食店に伝えて、多くの人に野菜をもっと知ってもらおうとする人たちです!
各地で講演会を行ったり、料理教室を開いたり、または飲食店や食品系の企業にアドバイスを行ったりするのが主な活動のようです。
もちろん趣味で資格を取得した人も多いと思いますが、2016年時点で「5万人を超える有資格者」がいるとのこと!!かなり人気の資格だと言えます。
日本一の野菜ソムリエ
吉田聡さんは、2016年度の「第5回ソムリエアワード」にて見事金賞を受賞して日本一の栄冠に輝きました。5万人いる中で日本一ってなかなかなれるもんじゃないと思います。
日頃の活動や想いをプレゼンして、評価される会のようですから、普段からいかに素晴らしい活動を行っているか!という話ですよね。
吉田さんがすごいのは「絵を描く野菜ソムリエ」と肩書きがつくように、とにかく絵がうまい!ってことです。
会場に飾られていた、野菜のイラストパネルですが、こういう絵を瞬時にさらさらっと描かれるらしいです。凄すぎます!
可愛いイラストをいっぱい見せられると、野菜嫌いの子供たちも喜んで話に食いついてきそうですね。
旬産旬消の大切さ!
イベントではみんなで特別な食事を楽しむ前に、吉田さんのお話を伺いました。
美味しい野菜の見分け方の他にも、特に記憶に残ったのが、「旬産旬消の大切さ!」についてです。
スーパーに行くと、野菜がいつでもなんでもあるので、正直いつが旬なのか分からないですが、やはり旬の野菜とそうでないものとでは、栄養価が全然違うとのこと!
私個人的には、現代人が食べ過ぎてダイエットって言ってばかりいるのは、栄養価のない、旬じゃない野菜ばかりを口にして、本能的な「もっともっと食べた〜い」という欲求が抑えられないからじゃないか、と思っていました。
だから、「旬産旬消」という言葉がすごくいいな〜と、とても共感しました。
最近は友人で糸島・桜井で新規就農している岡ファームさんの野菜を直接購入しています。彼は露地で無農薬・有機で野菜を育てていますが、栄養価が高いのか、いっぱい食べなくてもお腹が満足してくれます。
不思議ですが、地元産の新鮮で旬な食材はとても魅力的です。
伝統野菜・芥屋(けや)かぶと八媛かぼちゃ
伝統野菜の話も面白かったです。各地で古くから栽培・利用されてきた野菜の在来品種のことで、手間や流通の関係で一時消滅しかけていたのですが、近年は各地で復活の動きが見られます。
芥屋かぶは、糸島の芥屋地区でしか育たない、不思議なかぶです。
他の地域で育てても、この鮮やかな「赤紫色」が出なくて、普通のかぶになってしまうらしいのです。
完全に糸島七不思議の世界ですね。元々の土が全然違うんでしょう。
八媛かぼちゃは、福岡県八女の伝統野菜で、かぼちゃというより、スイカのような、瓜のような瑞瑞しい味がする、これまた不思議な野菜です。
とにかくデカイです!
芥屋かぶも廃れかけていたそうですが、神奈川・葉山からの移住者東さんの活動のおかげで、また表舞台に戻りつつあります。
東さん曰く、「伝統野菜とは、その土地に根付いて、長年人々が大切にして受け継いできたものなので、その価値に気づいた人がしっかりと受け継いで後世に伝えるべきものだと思います」とのこと。
確かに「地域の誇り・シンボル」にもつながる話で、単純にコストや経済性で捨て去ることが出来ないと思います。
芥屋かぶが脚光を浴びたのも、東さんたちが作ったかぶの漬物が、2011年に全国的な漬物の祭典「T-1グランプリ」で、「野菜ソムリエ賞」を受賞したのがきっかけです。
そして今日は日本一の野菜ソムリエ・吉田さんが芥屋かぶについても語るという日でした。深い縁がありますねー。
糸島の農家さんの野菜を使った、おいしい料理!
いよいよ食事です!
今回のイベントでは、食材についてのこだわりが半端ないです!
野菜やトラキさんとおき農園さんの野菜をメインに、吉田さんのアドバイスも入れてレシピを考案するという、本当に贅沢な内容でした。
シンプルなピクルスも美味しかったし、かぶのムースはポタージュスープのような濃厚な味わいがあって、さらに飲みたくなるほどでした!
生野菜も醤油麹を使ったドレッシングを少し載せただけで、素材の深い味を楽しめました。
盛り付けもとても美しいですね!
芥屋かぶと大蔵大根のパン粉揚げが、食べたことないような美味でした!どちらも伝統野菜で、大蔵大根は東京・世田谷の野菜ですよ〜。
一度出汁で煮込んであるので、パン粉のサクサク感と、出汁が染み込んだ中身の柔らかさが同時に感じられました!ぜひ一度味わって欲しいです。
芥屋かぶの漬物もおいしい。お品書きには、「だぶ」って書いてあって何だろうと思っていたら、つまり、けんちん汁のことのようです。一般的な呼び名ではなく、地域での呼び名も重要ですね。
地元福岡に帰ると、筑前煮と言われるより、やっぱり「がめ煮」ですもんね。同じものですが、やっぱり雰囲気の問題ですかね〜。呼び名だけでも独特さが出て、旅行者は絶対に喜ぶと思います。
特別に八媛かぼちゃも頂きました!福岡の伝統野菜だけど、初めて食べました。面白い味!
これからの時代は人の移動が激しくなったり、観光客が増えてきたりするのが予想されますが、そこでしか食べれない食材はますます重要になってくるはずです。どこも同じだと本当につまらないですから!
グローバル化が進むと、より「ローカル」が重要になります。
どちらもおいしい!
小松菜のチーズケーキは初めて食べましたが、こういう野菜の使い方いいですよね〜。
ちゃんと小松菜の味がするのですが、チーズの風味と相性が良くて、チーズケーキとして食べられるんですよ!
そういえば、ケーキ屋さんって全国にいっぱいありますが、食材自体はどこも同じような感じですよね。おいしい・まずいはあったとしても。
国産のフルーツには種類に限りがあると思うので、ローカルなケーキ屋さんにはぜひ、地元の野菜を使うことにどんどん挑戦して欲しいなーと思います。
<生産者・スタッフからの挨拶>
最後に生産者と古材の森のスタッフからの挨拶がありました。
今回食材の多くを提供していただいた沖さんです。実家は農家というわけではなく、新規就農で、今では様々なメディアでも紹介されております。
今回は食材の提供はありませんでしたが、アスパラガスを育てている藤井さんです。
普通アスパラガスは春から秋にかけて採れるそうです。来春が楽しみですね〜!
意外と気づかない点ですが、食のイベントに生産者さんが登場するのは、大都市ではかなり難しいのです。
生産者さんが長距離移動してイベントに駆けつけるのは本当に大変ですから。
糸島の農家さんが作った野菜を糸島のお店で作るからこそ、気軽に顔出してくれるわけです。ありがたい環境です。
今日の料理・イベント運営をしてくれたスタッフの皆さんも顔出してくれました。
どういう人が食材を作って、どういう人が料理をしているかを知ると、ますます食べていて楽しくなります。
私たちが東京に住んでいた頃は、当たり前のように、スーパーで売っている、誰が作ったのか、どうやって作ったのかも全く分からない野菜や加工品ばかり食べていたわけですが、今思うとちょっと気味が悪くなります。自分が食べて、自分の体を作るものなのに、その得体が知れないというのはかなり怖い気がします。
生産者と消費者の距離が近い糸島は、やはりそれだけでも魅力があるなぁと思いました。
本当に美味しかったです。ありがとうございました!
明日も糸島を楽しみます!!
店舗情報
店名:古材の森
営業時間:11:00-17:00(ランチは15:00まで)
定休日:水曜
住所:糸島市前原中央3-18-15
HP:http://www.kozainomori.net/
地図:
(※2016年12月現在の情報です)
**糸島コンシェルジュがいる宿**
福岡・糸島ゲストハウス
前原宿(まえばるしゅく)ことのは
(Itoshima Guesthouse Kotonoha)