【後編】ビルオーナー必見!リノベーションで、ボロボロのビルが見事に再生!@清川ロータリープレイス

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こんにちは!

要注目の観光地・福岡県糸島市で、
ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
本日もブログ訪問ありがとうございます!

前編」に引き続いて、博多の古いビルの再生事例の見学です。吉原住宅の吉原さんにご案内頂きました。
次に行くのは、清川にある、新高砂マンション&清川ロータリープレイスです。

マンションをリノベーション(改装)!

清川はかつて、花街があって、独特の文化が花開いた場所です。

↓新高砂マンション
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新高砂マンションは元々吉原さんの実家で、かつてはこの地で旅館を営んでおられたそうです。
1977年にマンションに建て替えられましたが、2000年を過ぎると老朽化も進み、入居率も落ちたため、リノベーション(改装)を開始されました。
↓個性的な入居者さん
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前編の記事で訪れた冷泉荘は入居者は商売をする人なので、内装もがっつり入居者がいじっておられましたが、新高砂マンションは住居なので、当時は、なかなかDIYのノウハウを持っておられる方も多くありません。

ゆえに、建築家さんやデザイナーさんと一緒に、部屋の内装を個性的にプロデュースされました。
名付けて「リノベーションミュージアム」

普通のマンションは無難に当たり障りなく、シンプルで何の変哲もない間取りにしますが、新高砂マンションでは、各部屋に個性とコンセプトを持たせて、「個性的な」人々の気をひくことで、大人気の物件になりました。

家賃も高く保つことに成功し、建物の耐震補強などのメンテナンスにも予算を回せるようになっております。
こちらも部屋の見学が可能です。(見学会をチェック!)

清川ロータリープレイスは、新高砂マンションの1階部分を占める、オフィス&スタジオ区画です。
かなり実験的な取り組みをしておられる、面白い場所です。

↓ツリーハウスのある裏庭
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↓移動販売車
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裏庭にはツリーハウスがあったり、移動販売者があったり・・・
都心にも関わらず、かなりまとまったスペースがあるので、大きな資本を持ったところから全部まとめて貸して欲しいというリクエストもあるようですが、それは断って、小分けにした区画をレンタルするのにこだわっているそうです。

何かが生まれる場所に!

オーナーとしては、まとめてボンってお金持っている人に貸せば、しばらく安泰!やったーって気もしますが、でもそれでは「場」が停滞する危険性があるとのこと。停滞すれば、飽きられるのは時間の問題です。

あくまで変化がある場所として捉え、人とのつながりや新しいビジネスを生み出していこうという実験精神が伺えます。

↓着々と次のプロジェクトが進行中
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吉原さんに直接解説してもらっています。

↓空き店舗
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だだっ広い空間ですが、あえて仕切って、いろいろなテナントに入ってもらう計画です。

↓可愛い小屋
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この移動式の小屋も可愛いです。

↓螺旋階段も着々と・・・
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何と螺旋階段を作っておられます。すごい。

「ここでは非常に実験的なことをやっていこうと思っているので、うまくいくかどうかはやってみないと分からないんです」とおっしゃってました。まるで秘密基地のような感じですね〜。案内の時には、色々な「仕掛け」を解説して頂けます。多分、話を聞いていると、「ここでビジネスやりたいな〜」って人じゃないと空間を借りようとは思わないんじゃないかと思います。

かつての花街であった清川の流れがあって、エネルギッシュなユニークな場所になっていきそうですね。

清川サロン

最後に、同じく清川にある清川サロンへ食事に行きました。
こちらは吉原さんの物件ではありませんが、1階にあって、カジュアルなフレンチ&カフェ・バーと雑貨屋さん、子供向けの服屋さんという3つの空間を持つお店です。2階は個性的なテナントが入っています。
↓外観
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建物は通りから奥まった場所にあって、再建築不可です。建て替えせずにどうにかしないといけないのですが、吉原さんですらさすがに無理だろ〜と思っていたようです。でもオーナーの努力とアイディアによって見事に再生しました。

↓女性やお子さん連れにも人気の空間
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今は清川周辺は新しいマンションも多くてファミリー層も増えていそうですが、確かにお子さん連れの方が集える場所はまだまだ少なさそうなので、ありがたい場所でしょうね。

↓子供向けのショップも!
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さて、ランチは、1200円の羊肉のハンバーグセット(ドリンク付)を頼みました。

↓ボリュームたっぷりのランチ
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本当にボリューム満点で、美味しく頂けました。

サンプルとしての方向性の作り方

興味深かったのは、テナントの集め方の工夫です。

↓オフィス
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マネージメントを行う方のお部屋をまず作ったそうですが、それが「一種のショールーム」のように機能しています。少し昔のヨーロッパの田舎風の雰囲気で、革のソファや少し使い古された間のある、額縁などの調度品が経年変化を楽しむ余裕を感じさせます。

何もテナントが入っていない雑居ビルで、もし管理人さんから「私のオフィスはこんな感じです」って作り込まれた部屋を見せられたら、多分、「あっ、うちの部屋もこんな感じがいいな〜」って影響を受けるでしょうね。

↓公共空間も作り込んでいます
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ここは誰でも利用可能な公共空間(コモンスペース)です。

やっぱり、ソファの落ち着いた色合いや細かな装飾に「方向性」が出ていますよね〜。ただ、プロががっつり作り込んだというのではなく、どことなくDIY感があって、自分でも出来そうな気がすると思えてくるのもポイントです。絶妙なバランスですよね〜。

こうやって、入居者をある意味選別しているんだなと、本当に勉強になりました。

↓昔懐かしい内廊下
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すでにテナントは埋まっているのですが、やっぱりオフィスや公共空間の影響があるのが如実に分かりました。

↓雰囲気がオフィスの影響を受けていますよね
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雑貨屋さんのテイストもオフィスの雰囲気をふまえていますよね。

別のテナントの看板も手作り感満載ですし。

↓テナントの看板
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本当に勉強になりました。私も大学時代は建築学科だったので、リノベーションのような物件提案などに取り組んだ記憶がありますが、吉原さんたちが実際の建物をリノベーションされて、工夫を凝らされているのを見て、本当に感銘を受けました。

入居者ができることを目一杯確保しつつも、野放しにはしないというソフト面の絶妙な運用方法はすごいと思いました!

糸島に持ち帰って、生かせることはしっかり生かしていきたいと思います。
吉原さん、本当にありがとうございました!

明日も糸島を楽しみます!!

名所情報

スポット名:清川ロータリープレイス
住所:福岡市中央区清川2-4-29
HP:https://www.space-r.net/rotaryplace
地図:

(※2017年6月現在の情報です)

**糸島コンシェルジュがいる宿**
福岡・糸島ゲストハウス
前原宿(まえばるしゅく)ことのは
(Itoshima Guesthouse Kotonoha)