今日も素晴らしい一日を!
福岡県糸島市で、ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
記事をご覧くださり、本当にありがとうございます!
福岡市の天神から少し南へ行った春吉に、「喜ふく(きふく)」という高級寿司屋さんがあります。
私の友人の書家が屋号を揮毫したとのことで、お店に足を運びました。
一握り、一握りとてつもない工夫がされていて、驚きの寿司を味わえましたよ。
喜ふくさんはミシュランガイド2019年度版で「ミシュランプレート」に輝いておられます!
喜ふくの外観・内観・メニュー
お店は地下鉄七隈線・天神南駅からほど近い、春吉エリアにあります。
ただし、路地裏にありますので、十分に地図を確認されてからお店に向かってくださいね。
外観
![喜ふく外観](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-1.png)
白いのれんに墨で「喜ふく」と書かれています。
シンプルで好印象です。
壁面をよく見ると、薄く同心円が描かれています。
湖面に広がる波紋のようです。
内観
![エントランス](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-2.png)
白い玉砂利が敷かれた、小さなアプローチを歩いて扉を開けると、ダウンライトに照らされたお花が一輪。
凛とした空気を感じます。
![組子](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-3.png)
エントランスとカウンター席は、美しい組子(くみこ)を使った建具で仕切られています。
![カウンター席](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-5.png)
カウンターは銀杏の一枚板。
5mはあるでしょうか・・・
今ではなかなか手に入らないと思います。店主のこだわりを感じます。
![石壁](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-4.png)
カウンター席から見える壁には、表情豊かな石が貼られています。
重厚感がありながら、軽やかな印象ですね。
![能面](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-6.png)
ふと、店内を見上げると「能面」が!
空間にほんの少し、緊張感が増します。
![個室へ続くアプローチ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-7.png)
奥には個室があって、会食にも使えます。
フードメニュー
食事メニューはシンプルに「季節のおまかせ(10800円)」コース一択です。
18〜21品が出てくる豪華な内容です。
店主の都成(となり)さんは宮崎出身で、料理の専門学校卒業後は、東京の有名料亭や日本料理店で長らく修行を積まれたそうです。
寿司屋で働いた経験はそれほどないそうで、むしろ「日本料理店」で得た技術や知識を寿司に詰め込んで、新しい風を吹かせたいという想いで、2018年に「喜ふく」を開業されました。
コース一択というのは、その「オリジナルの世界観」を是非味わって、楽しんで欲しいという考えからです。
ドリンクメニュー
![ドリンクメニュー](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-8.png)
ドリンクは、選りすぐりの様々なアルコールが揃っています。
日本酒、焼酎、ビール、ワイン・・・
特に日本酒は充実です!
福岡・糸島からも田中六五などの純米酒が入っています。
![獺祭スパークリング50](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-9.png)
獺祭のスパークリングを食前酒として注文しました。
これは飲みやすくて、華やいでいるので、洋食におけるシャンパンのように使える日本酒だと思います。
喉を通るたびに気分が高まっていきます。
お吸い物・先付け
まずはお吸い物が出てきました。
![アサリのスープ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-10.png)
一口飲んで、びっくり。
アサリと聞いていたのに、ハマグリ並みの濃厚な味わい!
出汁の旨味が一気に口中に広がります。
聞けば、アサリをミキサーで細かくした後に、丁寧に裏ごししたそうです。
なるほど、トロッと舌に絡むのはそういう理由でしたか。
旨いです。
![ウニと海ぶどう、もずくの酢の物](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-11.png)
酢の物で一旦、口の中をさっぱりさせます。
ウニも臭みがなく、美味しかったです。
![タコの柔らか煮](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-12.png)
これは見た目とは全く違う味わいです。
とにかく、タコの食感にびっくり!!!
とろけるように胃の中へ消えていきます。
一度冷凍したタコを時間をかけて煮込んでおられます。
タコの細胞が崩れて、柔らかに。
シンプルに塩とわさびで十分なご馳走です。
タコの柔らか煮の時点で、一品一品へのとてつもないこだわりを感じます。
![生姜](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-13.png)
口直しの生姜を時々頂きながら、箸を進めていきます。
![石鯛の刺身](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-14.png)
お次は石鯛の刺身です。
シルクのような素晴らしく滑らかな食感に、ただ驚きます。
新鮮な石鯛を切ってそのまま出したのではないのが分かります。
実はこの石鯛、一週間くらい冷蔵庫で寝かせて、血抜きを行っておられます。
ペーパーを何度も何度も取り替えてから、血の臭みをとっていきます。
寝かせている間に、旨味が全体に広がり、独特の滑らかな食感が出てきます。
これぞ職人の技ですね。
器も美しいですねぇ。
「喜ふく」さんでは、器もお客さんに楽しんでもらおうと、作家ものをたくさん揃えておられます。
器代だけでも相当な額を使っておられますが、「感動がなければお店は成り立たない」と細部にまで気を抜かずにこだわっておられます。
これから握り寿司が続きます。楽しみです。
握り寿司(第一陣)+ 一品料理
基本的に、ネタは地物で、玄界灘産の魚介が楽しめます。
シャリは赤酢を使っておられ、少し色味がついているのが特徴です。
![アオハタ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-15.png)
![中トロ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-16.png)
中トロは、鮮やかな赤味が美しい。
甘みのある脂も乗っていて、溶けていきます。美味しいです。
![カマスの焼き物](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-17.png)
ここで焼き物です。
カマスは身が引き締まっていて、塩味が効いています。
![アオリイカ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-18.png)
アオリイカはまた見た目が美しい。
ダイヤの指輪のように、キラキラと光を反射させています。
丁寧に包丁を入れておられ、柑橘系のタレがよく絡んでいます。
一口食べると、柔らかで、またまた溶けるように胃の中へ。
美味しい。
聞きそびれましたが、おそらく相当時間をかけて下処理されています。
イカはすぐ硬くなるイメージがありますが、その思い込みを覆させる一品ですね。
是非、機会あれば食べて欲しいです。
![赤貝](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-19.png)
迫力のある赤貝です。
![北海道産毛ガニとバフンウニ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-20.png)
ここで一品料理です。
濃厚で甘いバフンウニとカニの旨味が合わさり、重層感のある味わい。
バフンウニはウニの中でも甘みの強い種として知られます。
贅沢な一品です。
握り寿司(第二陣)+ 一品料理
まだまだ握り寿司は続きます。
![コハダ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-21.png)
![タイの真子](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-22.png)
真子(まこ)は卵巣のことです。
外側がヒダ状になっていて、ホロホロとした食感が楽しめます。
また、ヒダが冷たい鯛出汁をよく吸って、噛むたびに旨味が飛び出してきます。
![あげまき貝](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-23.png)
あげまき貝は初めて食べました。
もともと干潟で獲れる貝なんだそうですが、各地で干拓などの影響でほぼ絶滅。
近年、九州の有明海で、漁業関係者のみなさんの努力により、復活を遂げたとのこと。
煮込んであり、深みのある醤油がピシャッと効いています。
かみ切りやすく、思った以上に食べやすい貝です。
幻の貝が食べられるとは幸運です。
![車海老](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-24.png)
追加の日本酒・田中六五
ここで追加の日本酒を頂きます。
福岡・糸島の酒蔵「白糸酒造」さんより、「田中六五」を。
その前に、「喜ふく」さんでは、ガラスのおちょこを選ぶ楽しみがあります!
![](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-25.png)
![好きな江戸切子を選ぶ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-26.png)
おちょこは江戸切子。
美しい模様が手に馴染みます。
![](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-27.png)
糸島は酒米「山田錦」の名産地です。
その山田錦を100%使い、地元の伏流水を使った日本酒です。
「ハネ木絞り」という全国唯一の絞り方で絞ってあり、まろやかでとても優しい味わいが楽しめます。
さっぱりしていて、フルーティーで美味しいですね。
新酒が飲み放題!全国唯一の製法を守る「白糸酒造」の蔵開きイベント!
巻き寿司・一品料理
ここから趣向を変えて、巻き寿司が増えます。
![鉄火巻き](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-28.png)
鉄火巻きです。
柔らかなネタが舌に心地よいです。
「喜ふく」さんのシャリはしっかり炊き上げておられますが、柔らかいネタが多いからか、そこまでキツくは握っておられません。
シャリの食感がネタの雰囲気に近いため、一体感を味わえます。
面白いことに、巻き寿司は店主より「直接手渡し」です。
このあと「鯖の棒寿司」が出てきたはずですが、写真撮り忘れました。
紫蘇の爽やかな風味が印象的でした。
![](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-29.png)
このホタテの巻き寿司も秀逸です。
かなり大ぶりなホタテを使い、山椒炙りをされておられます。
柔らかなホタテのジューシーさに、ハッとする山椒の香り。
炙った時の香ばしい薫りが余韻として鼻から抜けていきます。
手の込んだ一品です。
![いぶりがっこ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-30.png)
ちょっと口直しにいぶりがっこを。美味しい。
![白海老の揚げ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-31.png)
一品料理の白海老の揚げです。
サクサクとした食感が楽しい。
日本酒にもよく合います。
![](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-32.png)
何の料理だったか忘れてしまいましたが、うなぎだったと思います。
![ムラサキウニ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-33.png)
そして、それからムラサキウニです。
コースの中でウニが種類を変えて、何品も出てきました。
幸せなメニュー構成です。
![](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-34.png)
抜群の旨味を誇る、煮ハマグリの握り寿司。
これも丁寧な下処理を感じさせる、上品な一品ですね。
さぁ、締めはもうすぐです。
最後の締め
![](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-35.png)
ここでまたお吸い物です。
ちょっと一息。
![アナゴ](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-36.png)
締めはアナゴ。
あっさりしたタレが最後にちょうどいいですね。
デザート
![](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-37.png)
![](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-38.png)
デザートでさっぱりしました。
これまでの日本料理で学んだ知恵が料理法を駆使しながら、一つ一つ、手間暇かけたオリジナリティの高い寿司を堪能できました。
満足しました。
ご馳走さまでした。
店主・都成さんと、書家・くにひろさおりさん
![店主・都成さんと、書家・くにひろさおりさん](https://itoshima-guesthouse.com/wp-content/uploads/2019/05/kifuku-39.png)
店主の都成さんは、「お店で食べるのは、家庭で食べるのとは全く違います。家庭では味わえない感動があるのがお店です」という強い信念を語っておられました。
「喜ふく」さんは、内装から器、小物に至るまで、神経が行き届いたお店です。
「喜び満ちて、福となす」
家庭では味わえない、感動の料理を楽しめると思います。
なお、完全予約制なので、事前のご予約を忘れずに。
最後にご紹介。
屋号を揮毫したのは、写真に映る「くにひろさおり」さんです。
私たちの友人で、ひらがなをモチーフにしたアクセサリーが有名で、パリなど海外でも人気です。
ぜひ、のれんに書かれた彼女の作品も堪能されてください。
美味しい料理をありがとうございました。
ミシュランガイド2019年度版
喜ふくさんはミシュランガイド2019年度版で、見事「ミシュランプレート」に輝いておられます。
ミシュランプレートは「ミシュランの基準を満たしたレベルの高い飲食店」に付けられます。
おめでとうございます!!!
店舗情報
(※2019年5月現在の情報です) | |
店名: | 喜ふく(きふく) |
営業時間: | 18:00〜23:00(最終入店21:00まで)完全予約制 |
定休日: | 日曜 |
禁煙・喫煙: | 禁煙 |
駐車場: | なし |
電話: | 092-287-4015 |
HP: | http://sushi-kifuku.com/ |
住所: | 福岡県福岡市中央区渡辺通5-10-30 |
地図: |
「癒し」と「わくわく」の糸島でお待ちしております!
**糸島観光&移住の相談ができる宿**
福岡・糸島ゲストハウス
前原宿(まえばるしゅく)ことのは
Itoshima Guesthouse Kotonoha
↓↓
糸島宿泊について調べる
お気軽な質問はコチラへ!
→LINE ID:@ikotonoha