レストランが美術館に!永武さんの展覧会&トークショー!@古材の森

こんにちは!

要注目の観光地・福岡県糸島市で、
ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
本日もブログ訪問ありがとうございます!

糸島在住のアーティスト・永武(えいたけし)さんの展覧会「かた隅の肖像 永武作品展」が、糸島の古民家レストラン「古材の森」で開催されました。

weitakeshi - 1糸島在住のアーティスト「永武(えいたけし)」さんのアトリエ訪問!

1週間の会期中にあわせて、『つくりつづけること』をテーマにしたトークショーも開催されましたので、足を運びました。

古民家レストランが美術館に!

会場の古材の森は、かつての宿場町「前原宿(まえばるしゅく)」に位置する、古民家レストランです。

↓外観
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江戸時代は糸島随一の豪商だった西原家が、呉服を取り扱っていた場所になります。
とにかく立派の一言。

そんな古材の森が、なんと美術館に変貌を遂げます。
もちろん、レストラン営業をしながらです。

↓入り口で妖精がお出迎え

うっかりすると気づきませんが、入り口に永さんのオブジェが外を覗いていました。
ふふふ。

朗らかな気分になりますね。

↓土間

土間スペースにも永さんの絵画が並んでいます。

↓飲食スペースの床の間

食事する場所にも作品が!

↓吹き抜けにも!

入り口すぐの吹き抜けにも、絵画が展示されています。

↓障子の裏から見える絵画のシルエット

2階の障子の裏に回ると、ぼんやりと絵画のシルエットが浮かび上がっています。
これも一種の演出のように感じられます。

とにかく永さんの作品が、古材の森全体を埋め尽くしています。

通常は一部分しか使っていない古材の森の、建物のポテンシャルがフルに発揮されています!
テンション上がりますね〜。

通常は公開されていない2階も会場に!

今回は、古材の森の2階がメイン会場と言ってもいいぐらいの、作品の充実ぶりでした。

2階は通常は公開されていないので、特別感があります!
(*通常も見学は基本的に可能ですので、ご興味ある方はスタッフさんにお声かけくださいね)

↓2階への誘い

階段を上がったところに、謎の生き物が私たちを待ち構えていました。
永さんは漂流物などを使ってオブジェを作られます。

今にもテケテケテケって動き出しそう。笑。

廊下を廻って、大広間へ。
またまたびっくりの世界が広がっていました。

↓大広間では、妖精たちの合唱

大広間に着くと、そこは妖精たちの世界でした。
まるでオーケストラのように、みんなで音楽を奏でています。

みなさんにも聞こえますかね?
楽しそうです。

2階のいたるところに妖精たちがいました。

↓遠い目・・・

リアル!
糸島の浜辺で拾ってきた、いや「出会った」漂流物たちばかりでできています。

どこを見つめているんでしょうか・・・

↓踊る妖精

表現力というか、見つけたものに対して、どこまで想像力を羽ばたかせるか・・・
ですよね。

自分ならば、同じ木の枝を浜辺で見つけても、何も思わないか、海に向かってエイッて投げるかのどちらかのような気がします。笑。

案外、誰にでも作れそうなものではないと思います。

 

↓木の皮が空を飛ぶ

木の皮だって羽ばたいています。

↓まるでアトリエ

まるで永さんのアトリエがそのまま古材の森にやってきたかのようです。
築118年を超えるお屋敷が持つ、大いなるポテンシャルを感じる展覧会でした。

永さんも展覧会が始まる前は「自分の作品が果たして、古材の森に合うかな?」と半信半疑だったようですが、実際に作品が飾られた様子を見て、「作品が帰りたくないって言ってますね」とおっしゃってました。

今回の会期中に、永さんのお話が聞けるトークショーも開催されました。

トークショー『つくりつづけること』

永さんのトークショーが始まりました。
お相手は、糸島在住のアート政策研究家・大澤寅雄さんが務められます。

創作の原点

↓トークショー

熊本出身の永さんはもともとグラフィックデザイナーとして企業で働いておられました。
33歳で絵画展に入選したのをきっかけに、アーティストとしての道を歩み始められました。

現在、銅版画やテンペラ画、オブジェ製作など多種の作品に同時並行的に取り組まれるのは、かつてのサラリーマン時代に、時間がない中で一気に何作品にも筆を入れていた頃の「」に理由があるんじゃないかとおっしゃってました。

アート研究界の重鎮とも言える、大澤寅雄さんの話題の引き出し方が絶妙で、興味深い話が次々と飛び出します。

永さんの作品作りで最も時間をかけるのは、「下地作り」だとおっしゃいます。

なんと、総制作時間の半分以上かけるとのこと!!

下地がちゃんとしていないと、どんなに頑張っても、良い作品にはならないようです。

いや〜、そういうものなんですね!
初めて聞きました。

テンペラ画について

永さんのこれまでの作品において、特徴的なのは「テンペラ画」というかなり古い、歴史的な技法を使う点です。

↓説明する永さん

油彩画やアクリル画が使われる以前に主流だったやり方で、14世紀のルネッサンス期に最盛期を迎えました。

なんと、顔料(岩を砕いて作った、色の素)と卵の黄身を混ぜて、絵の具を作るそうなのです!!

テンペラ画にも色々種類があるようですが、とにかく卵をキャンバスに定着させるための「つなぎ」として使うようです。
色鮮やかで、耐久性があって、扱いやすいという特徴があります。

ただ、永さん曰く、日本の湿度ではかなり腐りやすいので注意が必要とのこと。

かつて永さんはアクリル画を主に描かれていたようですが、作風に悩んでいた時に、テンペラ画を知って、取り組み始めたそうです。

永遠のテーマ「冬瓜(とうがん)」

そして、永さんの永遠のテーマとも言える「冬瓜(とうがん)」に話題が及びました。

冬瓜の話をする永さんはとても嬉しそう。

冬瓜のどこを切っても真っ白で、ピュアな感じが大好きとのこと。
自分自身の投影でもあるとおっしゃってました。

↓木片をキャンパスにして

冬瓜は布のキャンバスだけでなく、木片をキャンバスに見立てて描かれることもあります。

木片をうまく使うことで、額縁が不要になります。
木の年輪が浮き出るように、絵の題材に反映させている作品もあって、木の年輪が加える、「途方もない時間の蓄積」を感じさせます。

本当に不思議な魅力があります。

永さんは「満足いく作品は死ぬまでないだろう」とおっしゃいます。

尽きぬ創作意欲の原点となる考え方のように感じました。

そして、「今生きている人を描きたい」とも。

大澤さん曰く、永さんの作品は内省的で暗い雰囲気で、古いヨーロッパを感じさせるし、同時に日本画の雰囲気もある。人物の絵に至っては人間か妖精かも分からない曖昧な感じがする、との話でした。

確かに、そんな感じがします。
しっかり言葉として表現できる大澤さんは、やっぱりさすがです。

こんな話を聞きながら、「自分が思う『今を生きる人』って、どんな感じだろう?」という疑問が、頭の中をグルグル回っていました。

とにかく素晴らしいトークショーでした。
永さん、大澤さんありがとうございました!

レストランをしっかりと美術館に変えた古材の森も素敵でした。

↓作品を前にして!

weitakeshi - 1糸島在住のアーティスト「永武(えいたけし)」さんのアトリエ訪問!

明日も糸島を楽しみます!!

**糸島コンシェルジュがいる宿**
福岡・糸島ゲストハウス
前原宿(まえばるしゅく)ことのは
(Itoshima Guesthouse Kotonoha)