わくわく子どもえん「暮らしのなかに学びのすべてがある」

こんにちは!

要注目の観光地・福岡県糸島市で、
ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
本日もブログ訪問ありがとうございます!

糸島に移住される方も多いですが、小さなお子さんがいるご家族にとっては、教育環境も重要なポイント。

最近、糸島では、フリースクールと呼ばれる学校や、ユニークな保育を行う保育所が次々と生まれています。

そのうちの一つの保育施設「わくわく子どもえん」さんをご紹介したいと思います。

自由でカオスだけど、秩序がある保育施設

場所は、二丈エリアの、JR福吉駅から徒歩5分のところです。
主に3〜5歳までの子どもたちが通います。(2歳児は応相談)

外観・内観

駅が近く、思った以上に便利な立地です。

海のすぐそばで、しかも山も近い。
自然豊かな恵まれた環境にあります。

↓外観
わくわく子どもえん外観

手作りの看板が可愛いですね!

↓内観
わくわく子どもえん内観1

子どもたちそれぞれが、自分のボックス内に着替えなどの荷物を置くところから朝が始まります。
朝9時頃からお父さん・お母さんに連れられて、子どもたちがニコニコしながら、お部屋に入ってきます。

↓壁の掲示物
わくわく子どもえん内観2

わくわく子どもえん内観3

こういう掲示を見ているだけでも、どのような「暮らし」がここで行われているのか想像が出来ます。

わくわく子どもえんでは、主に「家の外」が子どもたちの舞台となります。
自然環境に触れることで、自然の素晴らしさ、生命の尊さ、そして危険は隣り合わせというのを肌で感じられます。

現代生活では、子どもたちを大人が巧妙に守りすぎているため、本来持っている豊かな感受性を発揮できないばかりか、大人の顔色を伺う「癖」がどうしてもついてしまいます。

わくわく子どもえんでは、そういう状況から子どもたちを「解放」し、主体的に「自ら学ぶ」姿勢が自然と付くように考えられています。

じっと「待つ」大切さ

↓ゆる〜い雰囲気
わくわく子どもえん内観4

午前中は「探検」の時間です。
でも、普通の幼稚園みたいに、先生がビシバシ仕切って「は〜い、みんな先生の前に並んで座って〜」とはなりません。

いたってゆる〜い雰囲気です。
お子さんを連れてきたお父さんがウクレレ弾いていたりして。笑。

代表の川口まさとさんは、子どもたちに囲まれて、絵本を読んでいます。

初めて見学している私たちからすると、「もう作戦会議を始める9:30を過ぎているけど、このノリで大丈夫なのかな?」とついつい思ってしまいます。

でも、まさとさん曰く、「この朝の時間が大事で、その日の子どもたちの『気』がどんななのかを感じている」とのことです。

というのも、子どもたちの「気」が乱れていたり、ふわふわしたまま、外に遊びに行ってしまうと大事故の元になり兼ねないそうです。

確かにスタッフさんが複数いるとはいえ、子どもたちが遊ぶのは、安全に気を配って作られた園庭ではなく、地域の海や山、路地裏などです。
危険は隣り合わせです。

でも子どもたちの「気」の流れがしっかりしていて、集中力が全体的に感じられる場合は、まず事故は起きないとのこと。
ただし、いつまで経ってもふわふわしている時は、怖くて絶対に外に連れてはいけないし、頑として連れていかない!とおっしゃっていました。

それを聞くだけでも、普通の幼稚園とは子どもたちへの接し方が異なるのが分かります。
子どもたち「主体」とはいえ、大人は何もしないわけではなく、注意深く様子を見て、じっくりと子どもたちに向き合っておられます。

この「待つ」という姿勢を徹底させるのは、案外、親でもなかなかできないことだと思います。

まさとさん曰く、「私たちは『育児のプロ』だから、それが出来る!」と。

探検開始前

私たちが訪れたのはお盆過ぎの初日でした。

子どもたちはお盆休みを引きずっていて、さらに私たちのような見学者もいるので、いつも以上にふわふわしています。

頃合いを見計らって、まさとさんがギターと歌を始めました。

↓音楽のスタート。まだ子どもたちはカオス状態
わくわく子どもえん音楽

陽気なリズムと、よく通る力強い声で音楽が部屋中に響き渡ります。
すると、カオス状態で「気」がとっ散らかっていた子どもたちも次第に、音楽に耳を傾け始めます。

一緒に歌いだす子もいたり、楽器を叩いてリズムを取り出す子もいたり。

混沌としていたお部屋が落ち着き始めました。

歌の力ってすごいな〜。

そしてみんなを集めて、絵本の読み聞かせが始まりました。

↓絵本の読み聞かせ
わくわく子どもえん絵本

手前にいる外国人はドイツからのゲストです。
わくわく子どもえんに取材に来ております。

↓足の体操
わくわく子どもえん体操1

絵本の読み聞かせが終わったら、今度は足の体操です。

足の指をしっかり開いて、立つ

それが外遊びの基本だそうです。
足が安定しないと、すぐによろめいたり、斜面でこけたりして怪我の元になるとのこと。

大事ですね。

↓口の体操も!
わくわく子どもえん体操2

あっかんべーをしているわけではないですよ。
口の体操です。

後で目的を聞くと、鼻呼吸を自然に出来るようになるために行っているんだそう。
現代は、口呼吸が癖になった子どもが多く、細菌が体内に直接に入るので、すぐに風邪を引く子が多いようです。

呼吸は大事と言いますが、子どもたちに教えるのはなかなか難しいと思います。
よく考えておられるな〜と感じました。

今日はどこへ行く!?作戦会議

わくわく子どもえんでは、午前中は基本、外へお出かけしますが、行く場所はスタッフさんが決めるのではなく、子どもたちが決めます。

みんなで円になって、アイディアを出し合います

「海行きたーい」
「山に登りたい!」

「海に行って、山に登りた〜い」

などなど。自由な意見がいっぱいでます。

3〜5歳までの年齢の違う子どもたちがいますが、みんな物怖じせずしっかりと意見を言います。

意見が出た中から、まさとさんがある程度取りまとめて、行く場所を決定します。

この日はしおさい公園という近くの海沿いの公園に行って、忠霊塔という、地元の小高い山に登る案になりました。

探検に出発!

みんな頭巾を被ってから、出発します。
帽子ではなく頭巾なのは、虫や蜂から身を守るためと、木の枝などで怪我をするのを防ぐ目的があります。
お母さん・お父さんの手作りです。

あと、自分の目の届かないところに結び目を作る必要があるので、それを結んだり、結んでもらったりする練習にもなるとのことです。

↓裏庭を抜けて海へ!
わくわく子どもえん外へ

海のすぐそばの好立地です。
裏庭を抜けるとすぐに海が広がります!

↓海だ〜!
わくわく子どもえん福吉海

海がきれい!
すでに最高な気分です。

海沿いの一角に、しおさい公園があって、そこに向かいます。
子どもたちは思い思いに、それぞれがやりたいことに夢中になります。

↓トンボやイモムシを捕まえたり〜
わくわく子どもえん外遊び1

都会の子どもたちはなかなか触れないだろうな〜。
自分も昔は触れたけど、都会生活が長かったせいか、もう触れん気がします。笑。

五感を刺激するとは言いますが、個人的には一番触覚が大事かなと思います。
何かに触れた時のザラザラした感覚やぬめり、カサカサ感などは見ているだけでは絶対に分かりませんし、触れることで記憶にいつまでも残ります。

↓しおさい公園
わくわく子どもえん外遊び2

子供たちは興味が湧くままに行動します。
大人は見守るだけ。

歩きながら、園長のまさとさんは次のようにおっしゃってました。

「子供はなんでも遊びになる。落ちている松の枝を並べて遊ぶだけでも楽しんですよ。でも、大人は広い公園を見ると、ボールなどを使って、(ある意味、自分の頭にある「遊び」のイメージ通りに)公園を広く使って遊んで欲しいと思うみたいで、『松の枝なんか集めてないで、公園でボール遊びしなさい』とか言って、遊びをやめさせちゃうんですよ」

良かれと思って、子供の可能性を逆に止める場合があるんですね。

そういう意味では、わくわく子どもえんのスタッフの皆さんは、「実の親以上」に子どもの面倒を見ていると思いました。

とにかく、じっと待つ。子どもの興味を妨げないように

この待つという行為が、案外、実の親でも難しいのではないかと思います。
夕食の用意や人と会う約束、地域活動など、子どもにずっと付き合いきれない事情があるからです。
単純に面倒だと感じるかもしれませんね。

待てるのは、「保育のプロ」だからこそだと感じました。

↓朝日森神社
わくわく子どもえん外遊び3

公園を抜けて歩いていると、今度は小高い山の上に神社がありました。
子どもたちはいつの間にか登っています。

↓吉井浜の力石
わくわく子どもえん外遊び4

神社の足元には、大きな石が置いてあって、かつて集落の若者が力自慢をしていた逸話が紹介されています。
歩きながら、ちょっとした地域の勉強になりますね。

まち歩き

集落の中を歩いていきます。

↓集落の中へ
わくわく子どもえん外遊び5

子どもたちはいたって元気です。

↓福吉川
わくわく子どもえん福吉川

歩いていると、急に川が目に飛び込んできました。福吉川です。
川に向かって小さな階段があって、もしかして昔は川で洗濯をしたり、船から荷物を運び込んだりしていたのかなと想像しました。

何気ない風景でも、想像力を働かせれば、歴史や文化の勉強になります。

↓橋の上から川を覗き込む
わくわく子どもえん福吉川2

みんなで川を覗き込んでいます。
お魚さんはいるかな?

↓川のそばの植物
わくわく子どもえん福吉川3

↓食べられる実
わくわく子どもえん福吉川4

まさとさんが「この実食べられるよー」と言うと、子どもたちは目を輝かせて、「ほんと〜?」と寄ってきました。

案外食べられる野生のものって多いんでしょうが、教えてもらわないと、多分一生食べないでしょうね。。。

忠霊塔へ

今度は民家と民家の間にある、細い階段を登ります。

↓民家と民家の間にある階段
わくわく子どもえん忠霊塔1

ローカル感あふれる冒険です。

↓福吉が一望
わくわく子どもえん忠霊塔2

美しい風景ですね。
川と海とともにあるのどかな光景です。

↓忠霊塔
わくわく子どもえん忠霊塔3

忠霊塔は、戦争で亡くなった方々を弔う目的で建てられた塔です。
子どもたちは塔の周りで遊びながら、何かを感じるでしょう。

↓遠くで見守るまさとさん
わくわく子どもえん忠霊塔4

まさとさんはいつもこの距離で、子どもたちを見守っています。
近寄りすぎると、子どもたちは大人を頼りにしちゃうからだと言います。

わくわく子どもえんの哲学

まさとさんは基本、子どもたちとの距離感を大切にし、自分の意見を押し付けないように気をつけていると言います。

「海がきれいだね!」とは言わず、「私は海がきれいだと思う」と表現します。
似たような言葉ですが、大きな違いがあって、「海がきれいだね!」は暗に同意を求めているので、子どもによっては、「きれいって思わなかったけど、どうしよう??私、変なのかな?」と、困惑する場合があるようです。

価値観を押し付けないのは重要です。

まさとさんは40歳を過ぎてから、保育の道を志されました。
それは、まさとさんが若かりし頃から、人間関係で非常に苦労されてきた経験から来ています。

協調性や思いやりの心を養いながらも、個性を大事にする・・・

個性にこだわるのではなく、「大事にする」という考え方が大切だと言います。
あくまで柔軟性を失わないように・・・

まさとさんが自分の人生から導き出した考え方が、わくわく子どもえんの方針には生きています。
でもそれは、押し付けるものではなく、「私はこう思うけど、君はどう思う?」というスタンスです。

それが出来る人はなかなかいないと思います。

自分に向き合う

まち歩きの最中、こんな出来事がありました。
園児の中の一人が、別に横断歩道を渡るわけでないのに、歩行者用押ボタンを押して、車を何台も停めてしまったのです。

まさとさんはその子をつかまえて、「なぜ、押ボタンを押したんだ??」と怒った口調で迫ります。

渡る人がいないのに赤信号になると、運転手に迷惑をかけるだけでなく、信号自体が信用なくなるんだ。私はそう考える!
と、しっかりと自分の考えを述べながら、「なぜ、ボタンを押したんだ??」と問いかけます。

その子は、「なんとなく・・・」とか「運転手さんに迷惑をかけてごめんなさい」とか、質問の答えとは少しずれるような答え方をしました。

まさとさんはとても怒って、「大人を喜ばせるような答えを求めているんじゃない!」と言います。

後から聞くと、子どもは本心とは異なったことを言うとき、目が泳いで、態度がふわふわしているとのこと。

自分をごまかしては絶対にいけない!というわけです。

なぜやったのか、
どうしてやったのか、
自分で自分の行動が分かっていないと、自分の立ち位置が分からず、今後もずっと困ると、まさとさんは言うのです。

まさとさんは、子どもたちそれぞれのいい面・悪い面をしっかりと把握しておられるので、おそらく、押しボタンを押しちゃった理由は想像がついていると思うのですが、決して自分からは、「こういう思いを持っているから、君は押しボタンを押しちゃったんだろ?」というような、自分の判断を押し付けるような言い方は絶対にしません。

「自分で自分の行動を振り返りなさい。なぜそれをやったのか、よくよく考えなさい」と伝えます。

私たちは朝から見学をさせて頂いていて、その子が一人遊びばかりしていて、あんまり他の子と一緒に何かをやる風ではないのにちょっと気づいていました。
その時は、特に何か問題を持っているとは思わなかったのですが、その一件から想像するに、「一緒に遊びたいけど、仲間になり方が分からない」的な課題があるのかもしれないと感じました。

なんとなく孤独感を感じていて、注目を自分に向けて欲しいから、つい悪いことをしてしまう。

そんな感じだったのかもしれません。分かりませんが。

完璧な人間はいません
だからこそ、何か間違いがあったときに、自分で間違いの原因に気づく能力・修正出来る能力はとても重要です。

そんなに簡単ではありませんが・・・

それが身につくだけでも、わくわく子どもえんで学ぶ価値はあるんじゃないかと思いました。

お楽しみのお昼ご飯〜

まち歩きが終わって、みんなお楽しみのお昼ご飯です。

お米は佐賀の一平農園さんから取り寄せておられます。
料理は、子どもたちの親御さんや卒業生の親御さんなど、多くの方々が交代で作られているそうです。

↓お昼ご飯
わくわく子どもえんランチ1

わくわく子どもえんランチ3

わくわく子どもえんランチ2

わくわく子どもえんランチ4

↓座ってみんなで食べます
わくわく子どもえんランチ6

ゲストのドイツ人親子も一緒に食べます。
外で遊んだあとだから、さらに美味しく感じます。

ありがとうございます!

わくわく子どもえんでは、食事もとても大切に考えていて、有機・無農薬の安心・安全の食材を主に使って、一汁一菜を基本に、よく噛んで食べるのを教えています。

食材や調理法にこだわる方はとても多いけど、お腹を空かせることに考えが及ぶ親は少ない」とまさとさんは言います。

そもそもお腹が空くから、ご飯が食べたくなって、それをよく噛んで食べれば、しっかり消化されて、自分の体を作り、残りは便になるとのこと。

ご飯の前に、お腹を空かせないといけない!というわけです。

オーガニックにこだわって、美味しく料理した食事を出しても子どもが食べない。なぜでしょう?と相談してくる方もいらっしゃるそうですが、基本的に、お腹が減ってないのに食べさせようとしている場合が多いそうです。

体を動かすって本当に重要ですね〜。
私も改めて思いました。

日々の生活を見直さねば!

暮らしのなかに学びのすべてがある

わくわく子どもえんスタッフの富松さんが作った冊子がとても興味深かったです。

↓スタッフの富松さんが作った冊子
わくわく子どもえん本1

↓コラム
わくわく子どもえん本2

子どもたち自身が、自分の感情を感じること

今の子どもたちは、学校に塾に習い事にと、忙殺されている可能性もあります。
それはそれで役に立つわけですが、忙しすぎると自分に関心を持つ時間がなくなっている場合もあるでしょう。

本当に自分は何がしたいのか、
本当に自分は何に関心があるのか。

ゆっくり自分を振り返る時間ぐらいは欲しいな〜と私は思います。
現実はバタバタしちゃってますが。

↓暮らしの中に学びのすべてがある
わくわく子どもえん

暮らしの中に学びのすべてがある

自分を振り返るには、日々の暮らしを本気で楽しめば良い!ということだと思いました。

わくわく子どもえんは現在定員が20名だそうですが、来年は増員を考えておられるそうです。

個性的な保育園・フリースクールのような存在は今後ますます重要性が増すと思いますので、どんどん増えて欲しいなと思いました。

お忙しい中、見学させて頂き、本当にありがとうございました!
随時見学を受け付けておられるので、ご興味ある方はホームページからお問い合わせをされてください。

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施設情報

施設名:わくわく子どもえん
住所:糸島市二丈吉井4147-1
HP:http://wakuwakuhoiku96.wixsite.com/wakuwaku
地図:

(※2018年8月現在の情報です)

明日も糸島を楽しみます!!

**糸島コンシェルジュがいる宿**
福岡・糸島ゲストハウス
前原宿(まえばるしゅく)ことのは
(Itoshima Guesthouse Kotonoha)