ハンガリーからの友人を糸島案内!テーマは「糸島の歴史&自然ツアー」2日目

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こんにちは!

要注目の観光地・福岡県糸島市で、
ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
本日もブログ訪問ありがとうございます!

昨日もハンガリーからのゲスト・ピーテル君を糸島案内しました。(1日目の様子もチェック!)
歴史や自然が好きということで、昨日は海側、今日は山側を案内です!

もしかすると日本最古の寺かも!?雷山千如寺

日本最古の寺!?

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↑入り口

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↑紅葉で超有名な楓。影が美しい!

雷山という山に位置する雷山千如寺 大悲王院は糸島の宗教的観光名所です。

本来千如寺と大悲王院は別の施設なのですが、千如寺は本当に古くからあって、インドの僧、清賀上人によって開創され、かつては300もの僧坊を有し、歴代天皇や天下の武将・豪族の尊崇を集めた由緒あるお寺です。

代々の住職さんの名前が「雷山千如寺法系霊簿」という書物に残っており、それによると成務天皇四十八年(西暦178年と比定されている)に、清賀上人がこの地に寺を開いたとなっているそう。
そういえば、学校では西暦538年に仏教伝来と教えられたような。。。千如寺の方が全然古いじゃないか!!!

中国に仏教が伝わったのは、後漢の時代の「紀元後すぐ」だと言われているので、西暦538年だと、日本に伝わるのは遅すぎといえば遅すぎですよね〜。
成務天皇四十八年というのも多分検証は必要なんでしょうが、興味ある方は、一つの参考として倭国に仏教を伝えたのは誰か 「仏教伝来」戊午年伝承の研究をチェックしてみてください。

ちなみに「大悲王院」は江戸時代に筑前のお殿様黒田家によって建立されました。もともとは雷山の仏教施設の一建物だったわけですが、明治の廃仏運動のせいで、千如寺は消滅。大悲王院が残る形となっています。

ここで、ものすごく疑問なのは、誰が「大悲王」なんだろう??ってことです。

どうもネット上ではその点を指摘する人はいないようでした。うーむ、ものすごい深い歴史が隠れているような気がします。

お彼岸という特別な時期

実はこの日はお彼岸の入りだったので、参拝客がいっぱい!車のナンバーを見ると、福岡からだけでなく、佐賀や長崎、久留米あたりからも!
びっくりでした!
大悲王院に入ると、ちょうど僧侶の皆さんが護摩焚きをしながら、一斉に念仏を唱えていました。太鼓の音が鳴り響き、荘厳な雰囲気。
線香の香りが辺りに充満しています。
普段はこれはやっていないので、とても素晴らしいタイミングでした!

周りには、ご祈祷をされる皆さんが静かに座っておられます。30人はいらっしゃるでしょうか。家内安全や健康祈願など色々あるようです。
日本では最近、葬式仏教とも呼ばれ、葬儀場でしかお坊さんを見かけないような気がしていましたが、久しぶりに「生きた仏教」を見た気がしました。

最後に住職さんより話もありました。
「千如寺では護摩焚きの火はとても小さいのです。なぜなら、本堂の中はとても神聖な場所なので、火を高く上げて、灰を辺り一面に撒き散らすのは本来良くないことなのです。先代もずっとそのように言っておりました」
仏教に対する適切な距離感といいますか、配慮ある態度が感じられ、この話は妙に印象に残りました。

そういえば、大悲王院の中の柱に、巨大な「十六弁の菊紋」が印されています。これに気づくピーテル君はすごいと思いましたが、やはりこれは天皇家に関わる紋だと思われます。

せっかくなので、お坊さんに確認すると、その通り!とのこと。鎌倉時代に「元寇」といってモンゴルが日本へ攻め入ってきた時に、天皇がここで祈祷を行ったという縁で現在でも菊紋を使わせてもらっているとのこと。(ちなみに天皇家が菊紋を使い出したのは鎌倉時代の後鳥羽上皇からで、それ以前は「日月(じつげつ)」といって、太陽と月の紋だったとか)

開山堂へ

本堂の裏手の山には清賀上人の像を安置した「開山堂」があります。

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↑渡り廊下。屋根が美しい。

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↑五百羅漢像。

開山堂の脇に、圧巻の羅漢像です。ちなみに羅漢とは、お釈迦さまのお弟子のことらしいです。

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↑開山堂内部。ここでもお経が読まれています。

ピーテル君も「京都のお寺より素晴らしいです」とのこと。感じ方は人によると思いますが、確かに、遥かなる歴史と、それがまだ「生きている」様を感じさせる千如寺でしたね!

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↑記念に一枚!

とても楽しかったです。

白糸の滝

そして次に向かったのは、白糸の滝。
やはり今回のツアーは「自然」満喫です!

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夏はかき氷やそうめん流しで賑わう白糸の滝。
雷山のお隣の山の中腹にあります。今の時期はお客は少ないのかなと思ってましたが、案外多い。若者たちがドライブがてら立ち寄ることが多いみたいですね。

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↑釣り堀もある

食事処や釣り堀もしっかり整備されていて、とても訪れやすい感じですね。ピーテル君も白糸の滝の印象が結構深かったと後日話していました。

食事は古材の森&博多人形の工房へ

糸島の食材を使ったランチ

最後には、またまた前原商店街の古材の森さんへ!

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糸島の食材を使った、美味しいランチを満喫です。おから美味しかったなぁ。「これは何ですか?」と聞かれ、「豆腐を作った時の残り」と答えましたが。残り物には福がある。な〜んて。

天平工房へ

実は、古材の森さんのちょうど真ん前に、「天平工房」という博多人形を作っている工房があります。

前々から気になってはいたのですが、どうやら、ギャラリーもあって、Welcomeらしいので寄ってみました!

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↑外観

二階のギャラリーには作品がズラリ!

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↑作家の小田さんと!(一番左)

人形作家の小田謙二さんにお話を伺うと、「博多人形とは、同じものを再び作ることが出来る人形のこと」だそう。

一瞬、「??」って感じでしたが、実は、博多人形は「型」から作るものなんです!
だから「一点もの」は厳密には博多人形とは呼べないらしいのです。

「もし火事が起きたら、博多人形作家は、人形ではなく『型』を持って逃げます」

それくらい型が大切なんだそう。知らなかった!
作品はキュートな雰囲気があって、現代風の部屋にも合いそうな作品が多かったです。

前原の商店街にこんな素敵な工房があるとは!案外知らない人も多いと思うので、古材の森やここのきさんに行く際にぜひ工房にも足を運んでください。

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ピーテル君は私たちの実家に3泊していきました。東京での仕事中に体調を崩したみたいで大変そうでしたが、様子みながら色々案内できました。
ぜひまた糸島に来てね!

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↑家族と一緒に!

明日も糸島を楽しみます!!

**糸島コンシェルジュがいる宿**
福岡・糸島ゲストハウス
前原宿(まえばるしゅく)ことのは
(Itoshima Guesthouse Kotonoha)