「Cernia(チェルニア)」地元の旬にとことんこだわる、福岡屈指のイタリアン!

今日も素晴らしい一日を!
福岡県糸島市で、ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
記事をご覧くださり、本当にありがとうございます!

Cernia(チェルニア)」は福岡市の中心部・今泉にあるイタリアンです。
予約必須の大人気のお店で、食材・料理・接客・ワインのどの要素も抜かりがなく、飲食店としてのレベルの高さを感じます。
なんと、福岡県うきは市に自らの農園を構えて、食材の一部は、自家製の自然農の野菜を使っておられるほどのこだわりようです!
シェフの豊かな想像力から作られるイタリアンと、一つ一つ吟味して揃えられたワインリスト。肩肘張らない、温かみのある店内の雰囲気といい、美味しいもの好きにはぜひお勧めしたいお店です。

「Cernia」の外観・内観・メニュー表

外観

外観
外観

店内から漏れ出る暖色の明かりがホッとしますね。
場所は今泉公園のすぐ近くです。
20年以上前のこのあたりは、とても夜にお出かけするような雰囲気ではなかったのですが、今は若い女性を中心に夜も人通りがたくさんある、市内屈指の人気エリアですね。

チェルニアの看板
チェルニアの看板

ほんわかしたお魚のイラストが印象的な看板が表にあります。
チェルニアはイタリア語で魚の「ハタ」を意味していて、そしてチェルニアのオーナーさんは畑さんです。
ユーモアを感じますね。

格子状の窓枠が美しいガラス窓
格子状の窓枠が美しいガラス窓

外からガラス窓越しに見える店内の雰囲気からもお店の温かみが伝わってきます。
肩肘張ったイタリアンというよりは、バルのような雰囲気にも近い、コミュニケーションも楽しめそうな感じがします。

チェルニアのコンセプト
チェルニアのコンセプト

表にはさりげなくコンセプトが書かれています。

  • 僕らが育てる自然農のやさい
  • 信頼のおける生産者の食材
  • ナチュラルワインのイタリア食堂

本当にさりげなく書かれていますが、一行目の「僕らが育てる」というキーワードにはびっくりしました。

大都市・福岡市のお店で、そこまでこだわれる人はそうそういません。
並々ならぬ想いが溢れています。

内観

チェルニアは9人くらい座れるカウンターに、テーブル席が3つのこじんまりしたお店です。

内観
内観

白を基調としたシンプルな店内には、ところどころにアクセントとなる素敵な照明や絵画、イタリア語で書かれた訪れた人のサインなどが書かれていて、イタリアに旅行に来たかのような、ちょっとした旅気分も味わえます。

可愛い照明
可愛い照明
メニューが書かれた黒板
メニューが書かれた黒板
イタリア時代の写真など

シェフの畑さんは25年以上の料理人としてのキャリアがあり、イタリアでも1年ほど修行されていたそうです。

メニュー表

メニューは自家製の野菜や、信頼できる生産者さんから仕入れた「旬」の食材を使っておられるので、季節によって異なります。
定番の人気メニューもありますので、絶対に頼んで欲しいですね。

前菜、パスタ、魚介のメニュー
前菜、パスタ、魚介のメニュー

前菜のイチジクバターや、鮮魚のカルパッチョ チェルニア風は評判の一品ですね!

肉、卵、野菜のメニュー
肉、卵、野菜のメニュー

豚肉はうきは市のリバーワイルドさん。羊は鳥田さんから一頭買い!
そして、卵はうきは市のゆむたファームさんから。

畑さんの畑は、ゆむたファームの高木さんに教えてもらっているそうですよ。

ドリンクメニュー
ドリンクメニュー

ドリンクはやっぱりワインが飲みたくなりますね〜。
ワインは赤・白・スパークリングがあって、ワインを飲みたいと伝えれば、目の前にボトルを持ってきてくれます。

「Cernia(チェルニア)」の飲み物・前菜

赤ワイン

赤ワインのラインナップ
赤ワインのラインナップ

軽いのからボディがしっかりしているのまで、順番に赤ワインを並べてくれます。
季節によっても異なる料理に合うように、しっかり吟味された厳選ワインが揃っていて、畑さんの奥様である梨絵さんが一本づつ丁寧に説明してくれます。

Piccola Nera Nicolini
Piccola Nera Nicolini(ピッコラネーラ ニコリーニ)

私は今回のラインナップでは一番軽めの「Piccola Nera Nicolini(ピッコラネーラ ニコリーニ)」をオーダー。
伝統的な希少品種を使ったイタリアワインで、このラインナップの中では軽めの味わいになります。

あっさりしていますが、口の中でふくよかにフルーティな味わいが広がります。
美味しい。

白ワイン

白ワインのラインナップ

白ワインも充実しています。

Casebianco Alberto Anguissola
Casebianco Alberto Anguissola(カゼビアンコ アルベルト アングイッソラ)

Casebianco Alberto Anguissola(カゼビアンコ アルベルト アングイッソラ)は、微発泡性のワインです。
ブドウの果皮や種子を果汁に漬けて仕込む「かもし発酵」という昔ながらの手法で行われています。あまり白ワインではこの工程は行わないようですよ。

一口飲めば、複雑な味わいにびっくりします。
酵母をそのまま飲んでいるかのような、生き生きとした味わいがします。
フルーティーな香りが立ち上がってきて、とても美味しいです。

お通し・オリーブの実

オリーブの実
オリーブの実

まずはワインを頂きながら、オリーブの実をカリカリと。
オリーブも実がしっかりしていて、程よい酸味です。

前菜・イチジクバター

イチジクバター
イチジクバター

絶品のイチジクバター
四つ葉バターに小さく切り刻まれたイチジクが溶け込むように混ぜられています。
この上品な滑らかさといったら!
イチジクの甘みとバターのほんのりとした塩っけが混ざり合って、口の中でとろけていきます。
その気になったら、イチジクバターだけでワイン一杯余裕で飲めそうです。

これは三越福岡の北野エースで販売されています。お土産にも喜ばれそう!

前菜・ネギとアンチョビ

ネギとアンチョビ
ネギとアンチョビ

これも美味しい。
オリーブオイルに浸されたとろけるように柔らかくなったネギと、塩っけの強いアンチョビを一緒に食べます。
味わいが絶妙
ネギのさっぱりした甘さには瑞々しさもあって、アンチョビの強めの塩辛さがしっかりしたコントラストを付けてくれます。

地味ですが、とてもよく練られた前菜だと思います。

「Cernia(チェルニア)」の野菜と魚介

梨と水ナスのサラダ

梨と水ナスのサラダ
梨と水ナスのサラダ

梨はうきは市の石橋想園さんから。
ナスはなんと!エグミが全くないです。
さらにソースは桃のソース。この桃はうきは市の赤司農園さんの桃を使っておられます。

ソースが独特。爽やかな、小さく弾けるような酸味があって、甘く仕上げてあるので、私は小さな頃によく飲んだラムネを思い出してしまいました。

その桃ソースが梨と水ナスによく合います。
生姜も入っていて、それが良いアクセントになって、飽きずに食べられます。

初めて食べるような味わいのサラダで、こんなのもあるのか〜と衝撃を受けてしまいました。

後でお話をお伺いすると、シーズンが終わりかけの食材をソースなどに活かして、次のシーズンの食材と掛け合わせて、無駄なく大切に使うのを心がけておられるそうです。

確かに、特にフルーツはシーズン終わりになると、風味が変わっている場合もあって、単純に生食すればいいというものでもないですね。
食材を大切にしながら、新しい味覚を作り出す手腕には脱帽です。

鮮魚のカルパッチョ チェルニア風

鮮魚のカルパッチョ チェルニア風
鮮魚のカルパッチョ チェルニア風

チェルニアの代名詞的存在の「鮮魚のカルパッチョ チェルニア風」です。
私が知っているカルパッチョとは全然見た目が違います。笑。

トマトスープの海の中にカルパッチョが浮かんでいます
玉ねぎのみじん切りを添えて。

玉ねぎは黄金に輝いていますね。おそらくオリーブオイルに浸されていたんだと思います。

トマトスープには粒マスタードも加えられているので、見た目はイチゴのよう。
甘いのかと思ってスプーンに掬って一口食べると、トマトのさっぱりした酸味と、強めの塩っぽさが口中に広がって、ちょっとびっくりしました。

お魚も新鮮で弾力があり、スープともよく絡みます。
美味しいですねぇ。

「Cernia(チェルニア)」のスープ・肉・パスタ

焼きナスの冷たいポタージュ

焼きナスの冷たいポタージュ
焼きナスの冷たいポタージュ

焼きナスの冷たいポタージュは、焼きナスの香ばしさをしっかりスープに閉じ込めた名品です。
スモーキーで濃厚な焼きナスの香りは病みつきになりそう。

リバーワイルドの豚肩ロース 炭火焼

リバーワイルドの豚肩ロース 炭火焼
リバーワイルドの豚肩ロース 炭火焼

うきは市のリバーワイルドの豚肉を使って、肩ロースをシンプルに炭火焼にしておられます。

シンプルにと言っても、それでも相当手間がかかっています。

じっくり火入れ中
じっくり火入れ中
じっくり火入れ中

一度炭火で表面を焼いた後に、55°Cのライトの下で、じっくりじわじわと火を通していきます。
というわけで時間がとてもかかりますので、お肉の炭火焼を食べたい方は早めにご注文されてください。

肩ロースのジューシーさと健康的な弾力はリバーワイルドならでは

じっくりと火入れしているので、ちょうどいい柔らかさが肉の芯まで保たれています。
塩こしょうだけで、完璧なおご馳走です。
うまい!

鳥田さん 仔羊の炭火焼

鳥田さん 仔羊の炭火焼
鳥田さん 仔羊の炭火焼

もう一つ炭火焼です。
今度は羊肉。鳥田さんという方が育てておられる羊で、まるまる一頭買い。
さっぱりとした脂身で、臭みもなく、じっくりと火入れされた柔らかい肉質は本当に美味しかったです。

赤エイのプッタネスカ スパゲティ

赤エイのプッタネスカ スパゲティ
赤エイのプッタネスカ スパゲティ

赤エイは滅多に食べないお魚です。珍しい。
魚から出汁が出るのか、トマトソースは濃厚なコクがあります。

「Cernia(チェルニア)」のデザート

ほうじ茶のアイスクリーム

ほうじ茶のアイスクリーム
ほうじ茶のアイスクリーム

ほうじ茶の味だ!
びっくりするくらい、ほうじ茶の風味があって、とても美味しいアイスクリームでした。

ゆむた卵 プリン

ゆむた卵 プリン
ゆむた卵 プリン

ゆむたファームの卵を使ったプリンです。
さっぱりした味わいで、ペロッと食べられます。

梨のコンポート

梨のコンポート
梨のコンポート

石橋想園さんの梨を使ったコンポート。
旬を感じます。

前菜からデザートまで抜かりのないメニューでした。
本当にありがとうございました!

お店のまとめ

「地元の旬」にこだわる姿勢

チェルニアのシェフ・畑さんはとにかく旬の素材にこだわっているとおっしゃっておりました。
私たちが訪れた9月は実は端境期で、野菜などは極端に福岡の市場から姿を消すタイミングです。
地元産の葉物はほとんどないと言ってもいいでしょう。

でも北海道あたりでは生産している場合もあるので、取り寄せれば何でも自由に作れます。
でもあえて「その土地の旬」を表現することにこだわっておられます。
制限があってものすごく大変だと思います。

また同時に「あくまでイタリア料理の手法で」という点にもこだわっておられました。創作料理にならないように、とおっしゃっていたのが印象的でした。

私たちも世界一周旅行中にイタリアには2週間くらい滞在しましたが、「地元愛」が特に強い土地柄だと思います。

各地のローカルな飲み屋やレストランに行くと、「日本から来たのか?この土地は最高だろ〜?食事はうまいし」みたいな感じで話しかけられます。
ちょっと福岡に似ているかな。笑。

地元をとことん大切にする姿勢が、イタリア料理の真髄なのかもしれませし、旬という制限があるからこそ、よりクリエイティブになれると言えるかもしれません。

抜群の接客

チェルニアでもう一つ印象的だったのが、奥様の梨絵さんを中心としたスタッフのみなさんの接客でした。
テーブルを囲む人数やお腹の空き具合などをチェックしながら、「お肉は何グラムにしておきましょうか?」と、ちゃんと提案してくれます。

何をどのくらいのボリュームでオーダーするかというのは、実はとてもプレッシャーのかかる作業なので、サポートがしっかりしているのは本当にありがたいと思います。

忙しい中、ワインやお水のグラスの空き具合にもしっかり気を配っておられました。

メニューや食材、ワイン、調理法について何か質問すれば、即答でハキハキ答えてくれます

私たちも15年東京に住んでいましたが、ここまで接客がすごいお店はそれほどなかったように思います。(特に東京は食材の生産地が離れているので、ホール担当の人までも食材に造詣があるのはなかなか難しいかもしれませんが。)

とにかくチェルニアは情熱を感じますよね。すごいです。

また、生産者との距離が近い福岡は、接客においても東京より優れたサービスが提供できるのかもしれないと感じた夜でした。

畑さんと一緒に
畑さんと一緒に

美味しいイタリアンをありがとうございました!
ぜひまた来たいと思います。

店舗情報

(※2019年9月現在の情報です)
店名:Cernia(チェルニア)
営業時間:月〜土曜/18:00〜24:00(L.O.23:00)
*要予約
日・祝日/13:00〜22:00(L.O.21:00)
*要予約
定休日:火曜
禁煙・喫煙:禁煙
駐車場:なし
電話:092-406-6891
HP:https://www.facebook.com/Cernia-235475433287680/
住所:福岡市中央区今泉1-3-1
地図:

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