糸島産シナモンティー「泉屋六治」と巡る、糸島漢方の森

泉屋六治

今日も素晴らしい一日を!
福岡県糸島市で、ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
記事をご覧くださり、本当にありがとうございます!

皆さん、糸島にシナモンの木が古くから自生しているって知ってますか?

・・・

シナモンの葉はこんな感じ

ほとんどの人が知らないと思いますが、糸島と福岡市の境にある「高祖山」周辺の山々にはシナモンの木が自生しています。
それどころか、お茶の原種や様々な漢方薬の元になる樹々もたくさんあります。
不思議ですね〜。

今回は、糸島産のシナモンを使ったお茶を販売しておられる「泉屋六治」の代表・白石強さんに農園の一部と漢方の森をご案内頂きました。

泉屋六治の畑見学

場所は染井です。
地名で言えば糸島市大門になります。

泉屋六治の白石さんは農家で、いくつか畑を持たれていますが、今回は一部を見学させて頂きました。
お忙しい中、ありがとうございました!

白石さんの畑(一部)

畑なので様々な野菜が植えられていますが、その奥側に山から移植したシナモンの木々もありました。

シナモンの木

シナモンの木々
シナモンの木々
シナモンの葉
シナモンの葉

シナモンはクスノキ科の木で、ご覧の通り、葉脈が3本縦に走っているのが特徴です。
世界最古のスパイスとも言われ、紀元前4000年前からエジプトでは使われていた形跡があるようです。

シナモンの木を初めて見ました〜。
ケーキに使う粉になったシナモンやチャイに合わせるシナモンスティックは知っていますが、こんな木なんですね。

泉屋六治さんでは、この葉っぱを乾燥させてお茶にしています。

秋ウコンやナツメも!

畑には様々なスパイスの草木がありました〜。

秋ウコン
秋ウコン

ウコンは、別名ターメリックですね。
カレーの黄色味はこのウコンの色です。

こんな大胆な葉っぱなんですね。

ナツメ
ナツメ

そしてナツメも!
生薬として知られ、韓国ではナツメ茶などとして利用もされていますね。

糸島の山には漢方の木々が自生している!!

衝撃的なことに、糸島の山々にはシナモンを始め、多くの漢方やスパイスの原料となる木々が自生しているんです!

なぜでしょう?

福岡市と糸島市の境となる、高祖の山々
福岡市と糸島市の境となる、高祖の山々

実はそれには糸島の歴史が深く関係しているのですが、その謎を紐解くべく、泉屋六治の白石さんに現地を案内して頂きました。

かつての山城・怡土城へ!

高祖山の西斜面には、石で組んだ土塁が巡らされています。
実はこの土塁は奈良時代にまで遡ります。

怡土城の範囲
怡土城についての解説
怡土城についての解説

解説にあるように、奈良時代には怡土城と呼ばれる古代の山城が高祖山にはありました。
今はお城自体は残っていませんが、領域を囲むように、6kmにも渡って土塁がぐるりと張り巡らされています。

ちなみに山城は「大陸系山城」と呼ばれ、朝鮮ではなく中国の技術を使って気づかれた、日本でもほとんど例のない造りをしているそうです。
そして、土塁は「にがり」を使って固めてあります。

かつての山城の想像図
かつての山城の想像図

1000年以上前の名残が残っているんですね〜。
多分、糸島の人でも知らない人が多いと思います。
私も全く知りませんでした。

染井神社へ!霊鷲寺(りょうじゅじ)跡を巡る!

神社の聖域へ!
神社の聖域へ!

民家が並ぶ通りをさらに山側に進むと、鬱蒼とした樹々に覆われた小道が見えてきました。ここからが染井神社の聖域です。

巨大な土塁
巨大な土塁

通りの側には小川が流れていて、その岸には巨大な土塁が築かれていました。
これも奈良時代からあるそうです。
どうやってこんな石を運んできたのか・・・すごいです。

染井神社の参道
染井神社の参道
入り口の脇にある池
入り口の脇にある池

静かな静かな佇まいです。

神社縁起と染井山霊鷲寺

染井神社の縁起は実はよく分からないのですが、奈良時代に怡土城ができる以前に、この地には染井山霊鷲寺(りょうじゅじ)という大寺院があり、42の宿坊を抱えていたそうです。
霊鷲寺は「怡土七ヶ寺」と呼ばれる糸島最古級の寺院の一つで、雷山千如寺の次に出来たと言われています。

当山は成務天皇四十八年(一七八年)に天竺霊鷲山の僧、清賀上人によって開創されたと伝えられています。

  千如寺のホームページ(https://sennyoji.or.jp/)より

千如寺のホームページには、西暦一七八年にインド人の僧侶・清賀上人の開山との記述もありますので、霊鷲寺も同程度の古さの可能性があります。

中国を飛び越して、インドから僧侶が日本に来ていたのか!と驚いてしまいますが、霊鷲寺には薬師如来が安置され、薬の原料となる植物を栽培する「漢方園」がありました。
そのため今でもシナモンの木を始め、たくさんの大陸由来の植物が自生しているんですね〜。

漢方園の歴史はもしかすると奈良時代よりはるか以前に起源があるかもしれません。

びっくりです。

神鹿苑の石柱
神鹿苑の石柱

神鹿苑と書かれた石柱が折れていました。
かつては境内に鹿がいたんでしょうね〜。

拝殿と本殿

拝殿
拝殿

開放的な造りの拝殿です。

古図
古図

拝殿には色あせてますがかつての古図があります。

拝殿の裏から
拝殿の裏から
菊花紋

拝殿を裏から見ると、屋根瓦の一番上に菊花紋が!
天皇家ともゆかりがある地とのことです!

本殿
本殿

御神体をおさめられた石造りの本殿が鎮座しておられます。

境内のサルノコシカケ

サルノコシカケ
サルノコシカケ

おお!境内にはサルノコシカケのある木があります!
珍しい。
サルノコシカケは漢方でも珍重されるキノコの一種です。

さらに大きなサルノコシカケも!
さらに大きなサルノコシカケも!

上の方にはさらに大きなサルノコシカケが!

大きなサルノコシカケ
大きなサルノコシカケ

大きい!
腰掛けというよりほとんどベンチですね。笑。

鎧掛松

鎧掛松
鎧掛松

近くにある名所・染井の井戸にちなんだ「鎧掛松」です。
かつては信じられないほど立派な松だったそうですが、寿命となり、境内に祀られています。

細石(さざれいし)

細石(さざれいし)
細石(さざれいし)

境内にはさらに細石も祀られています。
これは近くにある細石神社から分けてもらったものらしいです。

細石は小さな岩が長い年月を掛けて塊となったもので、とても神聖視されます。
国家「君が代」にも謳われている細石です。

自生する漢方系植物

高祖山周辺に自生する植物についてご紹介しますね!

移植されたシナモン

自生するシナモンの木
自生するシナモンの木

結構いたるところにシナモンの木があります。
7〜8mくらいはあるでしょうか。

シナモンの皮がスパイスになる!
シナモンの皮がスパイスになる!

この木は山から移植して80年以上経っているそう。
普通はこのシナモンの皮を粉にしてスパイスにします。
なるほど〜。
知りませんでした。

お茶にする場合は、この葉を使います。

杜仲茶

杜仲茶の木
奥に見える杜仲茶の木

奥の方には杜仲茶の木がありました!

杜仲茶の木を見上げる
杜仲茶の木を見上げる

杜仲茶の木なんて初めて見ました。
樹皮は漢方の原料にも使用されます。

やはり、杜仲茶の木も大昔に糸島にもたらされたものです。

杜仲茶の葉

この葉がお茶の原料となります。
葉っぱに切り目を入れると、独特の粘り糸を出してきます。

お茶の原種

お茶の木が自生
お茶の木が自生。どこに??

そして、一見ただの藪に見えますが、実はお茶の原種がちらほらと見えます。

お茶の原種
お茶の原種

ツヤツヤした輪郭の強い葉っぱがお茶です。

お茶の葉
お茶の葉

現在、日本で栽培されているお茶の品種は「やぶきた」などが大半ですが、それらとは全く異なる品種らしく、名前がないのだそう。

大昔に日本にもたらされた貴重な品種です。
ぜひ糸島で復活させて、糸島茶作れたらいいですねぇ。

ネズミモチ

ネズミモチ

これは日本でも広く栽培されています。
胃腸薬の原料になります。
日本原産と中国原産があるようですが、これはどちらかな?

野生のシナモン

野生のシナモン
発見!野生のシナモン!

そして発見!
野生のシナモンです。

野生のシナモンの葉
野生のシナモンの葉

葉に切り目を入れて、揉み込むと、強いシナモンの香りが!
シナモンそのものだ〜。

野生ものはやっぱり香りが強いです。
どこかレモンのような柑橘系のスースーする香りです。

これは糸島の財産ですね!
大昔に大陸より伝わり、すでに糸島の地に馴染んだ植物がたくさんあるのですから、次世代にしっかり受け継いでいきたいものです。

古墳が至るところにある山

探索はまだまだ続きます。
奥が深い高祖山です。

細い道を通ります。

旧怡土城内は至るところに「古墳」があるそうで、以下の写真の場所にも古墳があるそうです。

古墳
古墳

全くわからないですが、ちょっとこんもりなった場所は古墳の可能性が高そうです。
長い年月の間になだらかになったのかもしれません。
迂闊に藪に分け入ってはいけないかもしれませんね。

漢方園を代々守った方々の墓
漢方園を代々守った方々の墓

ある所に、漢方園を代々守ってきた人の墓があります。
この写真に写っているだけでも全体の10分の1くらいなんだそう。
お墓も長い年月の間に土の中に埋もれたりで、現在掘り起こして祀り直している最中とのこと。

漢方園の歴史の重みを感じます。

この山も古墳
この山も古墳

この山も古墳なんだそう。

染井の井戸

染井の井戸
染井の井戸

染井神社からは少し離れた場所に染井の井戸はあります。

染井神話

染井の井戸の由来が看板に書かれています。

バナナの木が!

染井の井戸で一番びっくりしたのが、バナナの木が境内に植わっている点です。
まさかバナナも大昔に伝わったのか!!!と焦りましたが、まぁまぁ最近誰かが植えたものらしいです。

バナナが実ってます!
バナナが実ってます!

なんとバナナが実ってました。
そろそろ国産バナナも栽培可能か?と思いましたが、やはり完熟しないのか、甘くはないそうです。

というわけで、高祖山西側にかつてあったと言われる「旧怡土城」の探索は終了です。
お忙しい中ご案内いただいた、泉屋六治の白石さんに感謝申し上げます。

糸島産のシナモンで作ったお茶は、癖がなくあっさりして飲みやすいです。
歴史に想いを馳せながら、ぜひ飲んで欲しいなと思います。

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