超精緻な彫刻!糸島・筑前前原の「彫刻工房にしむら」

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こんにちは!

要注目の観光地・福岡県糸島市で、
ゲストハウス「前原宿(まえばるしゅく)ことのは」を運営する、のぎー&かなです。
本日もブログ訪問ありがとうございます!

筑前前原の老松神社の目の前に松尾建具製作所があります。
私たちもとても仲良くさせてもらっていますが、そのお隣に、博多から彫刻屋さんが工房を移してきたとの話を聞きつけ、松尾さんと、糸島の額縁屋さんhanatolifeの石川さんと一緒にお伺いしました。

凄腕の彫刻職人「西村さん」

↓外観
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空き家になった店舗に入ったばかりで、まだ「村上京染店」と掲げられていますが、村上さんではありません。
ここは、「彫刻工房にしむら」さんの工房です。

↓工房の様子
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西村さんは親子で作業されておられます。(ちなみに写真に写るのは照れるそうなので、写真はなしです。)

博多の工房は諸事情で使えなくなったので、旧知の松尾さんのご紹介で、こちらに移ってこられたそうです。
今まで、公共物の彫像や看板などの制作に携わってこられたとのことで、その精緻さは驚愕ものです!

↓靴ベラです。この精緻さ!
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靴ベラです。細かい〜〜!

写真だと大きさが分かりにくいと思いますが、手のひらからはみ出るくらいの大きさですよ。角度を変えて見てみましょう!

↓角度を変えて
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この目の周りの彫り方!!
自分が彫刻刀で彫れるかといえば、絶対彫れません。舌のうねり方とかリアルすぎます。すごい。

彫刻のお仕事ってどんな感じ?

靴ベラはちょっと怖さがある作品でしたが、こちらのディスプレイは春の雰囲気を感じます。
↓まるで本物のつくし
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これ、その辺りに生えているつくしを採ってきたんじゃないんですよ。木を彫り上げたんですよ
この本数はすごいでしょ!?どうやって?って感じです。
ちなみにこのディスプレイは定期的に変わるみたいです。目の前を通る時にチェックしてみてくださいね!

さらに作品は続きます。

↓鋳物
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↓表情が細かい羊
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またまた細か〜い

鋳物ってどうやって作るか、全然知らなかったのですが、最初に木を彫って、「模型」を作るんです。出来上がりと全く同じ形で!(参照:鋳物の作り方 新東工業株式会社

上の場合なら、写真と同じ形の「羊」を木で作ります。

そして今度は、その模型を包むように砂を固め、「砂型」を作ります。

最後は、「砂型」に溶かした金属を流し込めば完成です。

鋳物の出来栄えは、最初の模型の精度に依りますね。

かつてのお仕事について、写真で紹介してもらいました。

↓かつてのお仕事
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結構大きなものが多いですね。
街中に建っている銅像とか諸々作っておられますね。
中でも目を引くのは、左上の「お神輿」です。

↓彫刻というより宮大工
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当時の木の模型写真が残っていました。
精彩すぎる!

これを一回木で作るんですよ。彫刻家ってほとんど宮大工みたいな仕事してますね。むしろ模型の方が欲しい気がします。笑。
知らなかった〜。びっくり!!

西村さんの話によると、こういう仕事の依頼は、もともと図面がない場合も多く、写真だけ送ってくるのだそう。だから図面作るのが一番大変だっておっしゃってました。

確かに写真見ながら、細部の寸法決めるのは骨折れますね〜。

↓制作途中の看板
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これは新しく糸島にオープンする居酒屋の看板です。
墨で紙に書いた文字を、立派な木の板に写してから、彫刻刀を使って丁寧に彫るんだそう。
墨なので、あちこちかすれていますが、それも彫ります。

すごいな。

↓前原宿ことのはの看板
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ちなみに、当宿「前原宿ことのは」の玄関ドアに飾る「屋号看板」に、にしむらさんの作品を使わせて頂きました。かっこいいでしょー!!
そして、その後ろの組子は組子専門の建具屋さん・松尾さんの作品です。本当にありがとうございました!

糸島で立派な木の看板作って欲しい方は、ぜひ「彫刻工房にしむら」さんまでお願いします!
そして、組子細工を作ってもらいたい方は、「松尾建具製作所」さんまで!!

筑前前原職人街の誕生?

そもそも糸島は2000年以上前から栄えていて、大陸と交流があったので、大陸の最先端の文化や技術を日本で最初に吸収できた地だと言われています。

確かに、大規模な製鉄所の遺跡も発見されたり、日本最古の硯が発見されたり、高い技術や文化的知識を持った人たちがたくさんいたのは間違いないでしょうね。

最近、糸島には100を超えるクラフト作家さんが移り住んできて、木工や陶芸など様々な分野で作品を発表しておられます。

面白いですね〜。やっぱり何かしら土地が持つ歴史に惹かれた人が多いのかなと思います。
↓石川さんと一緒に!
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hanatolifeの石川さんもその一人だと思います。

↓お隣の、組子専門の建具屋・松尾さん
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組子専門の松尾さんに作品を紹介してもらっています。
もしかしたら、ここから何かコラボが生まれるかもしれません。組子のフォトフレームとか。額縁に彫刻を彫ってもらうとか。

どうなるかは分かりませんが、今後が楽しみです。

また、筑前前原の同じ通りに、組子屋さんと彫刻屋さんが並びました。前原の商店街には博多人形師の方も工房を構えておられますし、もしかしたら、どんどん職人が集まって、筑前前原職人街が出来ちゃったりして!!

移住希望の職人さん、歴史深い糸島でお待ちしております!

明日も糸島を楽しみます!!

店舗情報

店名:彫刻工房にしむら
営業時間:不明
定休日:不明
住所:糸島市前原中央1-5-51
HP:なし
地図:

(※2017年5月現在の情報です)

**糸島コンシェルジュがいる宿**
福岡・糸島ゲストハウス
前原宿(まえばるしゅく)ことのは
(Itoshima Guesthouse Kotonoha)