【前編】もはや芸術!超繊細な手作り組子(くみこ)!糸島の松尾建具製作所

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こんにちは!
福岡・糸島で、ゲストハウス「前原宿ことのは」を運営するのぎー&かなです!
今日もブログ訪問ありがとうございます!

糸島には、木工や陶芸など、多くの工房がありますが、多くの方は糸島市外から移住して、工房を構えておられます。ありがたい限りです!
色々選択肢がある中でなんで糸島かな〜?と疑問に思う人も多いと思いますが、やっぱり2000年以上も前から大陸からの文化を受け入れ、最先端の技術を日本で最初に知れた歴史があるのも大きな理由だと思います。
というわけで、糸島でずっとものづくりをされている方をご紹介したいと思います。

■組子(くみこ)って何!?

松尾建具製作所は、糸島の中心・筑前前原(ちくぜんまえばる)にある、建具屋さんです。

↓松尾建具製作所の外観
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老松神社の目の前にありますよ。

↓ディスプレイされた組子(くみこ)
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建具屋といえば普通窓のサッシとか扉を作るもんだと思いますが、松尾さんは違います。組子(くみこ)細工専門の建具屋さんなのです!

組子細工って何!?って感じだと思いますが、つまりは「釘を使わずに薄い木を組み付けて、様々な模様を作る装飾」の技術で、主に和室の欄間や障子、衝立などに見ることが出来ます。

飛鳥時代建造の奈良・法隆寺でも見られ、とても古い伝統です。

福岡では、家具の街・大川市がこの組子技術で有名です。ただやはり受け継ぐ人が減っているのが課題だと言います。

建具技術の最高峰であり、そもそも建具屋さんでも出来る人がほとんどいない世界です。
なんでも、ほんの0.1ミリずれただけでもうまくハマらない、そういう代物なのです。

工業製品ならともかく、湿度で伸びたり曲がったりする天然木を使ってその調整を行うのは、至難の技ですね。

松尾さんと私たちは実は糸島ではなく、福岡市で開催された伝統工芸の展示会で初めて会いました。

■組子の特殊な世界

↓組子技術のデモンストレーション中の松尾さん
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私は建築学科出身で、私の大学の建築学科を作ったのが、日本建築の大家だったので、日本建築はそこそこ詳しいはずですが、そういえば組子をどうやって作っているのか全然知らないままでした。

こうやって作るんですよ〜↓↓

↓細かな切り欠きをした木片を組み合わせます
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木片の切り欠き具合もよく見れば、角度や段がしっかり付いています。
これだけでも素人には無理なレベルだと分かります。

↓組み合わせます
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↓慎重に組み合わせます
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順番や位置を間違わないようにやらないといけないのです。
この柄は「亀甲」だと思います。六角形の亀の甲羅のようなパターンが出来ていますね。組子は柄のパターンだけでも何百とあるようです。

亀甲は、直線だけで出来ている、シンプルかつベーシックな組子です。それでも作るの難しそうですね。。。
さらに技術が進化すると、下の写真のような、衝立が出来ます。

↓曲線も加わる!
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うわっ。木の両側が曲線になってます!細い木の両側を削るんでしょうが、どうやって削るんですかねぇ。
亀甲柄の組み立てを見た後だったので、この模様なら、曲線の深さがちょっとずれただけでも、うまくハマらなさそうなのが容易に想像出来ます。

実は、組子で有名な大川市でも、この曲線を彫れる組子職人さんはほとんどいないようです。
いや、多分時間さえかければ出来るのかもしれませんが、凄まじい時間がかかるはずなので、商売だと思うと全然割に合わないでしょう。

最高峰の技術ですから、最高峰のお金がかかるのが現実です。
お金を出すパトロンがいないとどんどん技術が廃れていく、そんな状況にあります。

さて、松尾さんですが、なんと、曲線も彫っておられます。手彫りで
絶滅寸前の技術が糸島で継承されているんですね〜。本当にびっくり!

やっぱり職人さんなので、寡黙なのかと思いきや、松尾さんは本当によく喋ります。

こんな緻密な作品が作れるから器用なんだろうと思いきや、本人曰くとても不器用で、木工でゴミ箱とか作らせようもんなら、勝手に壊れてしまうそうです。笑。本当かな?

「でも、組子ならちゃんと出来るっちゃんね」

うーむ、普通、組子の方が何百倍も難しそうですが、やっぱり向き不向きがあるんでしょうね。
松尾さんは、組子が自分の生きる道と見定め、出雲の巨匠の元へ何度も修行へ出かけられたそうです。

組子は使う道具も超特殊で、それを作る職人さんもほとんどいないそう。

↓特殊かんな
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V字型の刃をもったかんなって・・・・
これを鍛治でどうやって作るのかも想像がつきません。
金槌とかでガンガン打って曲げるんでしょうけど〜。V字ってそんな簡単なもんじゃないですよね。

聞く話によると、道具1つで10万円は超えるみたいです。
これが幾つも必要なわけです。道具代の元を取るだけでも大変そうな気が・・・。

松尾さんは、儲けというより、「伝統技術を残したい一心」で手彫りの組子細工にこだわっておられます。
実際一部の組子産地では機械化も進んでいるようです。

「でもそれじゃぁ、技術は継承されんよね」

技術の継承・・・・
手仕事の意味・・・・

確かに、機械化が進んで、機械すらも進化すれば、ものすごい複雑な柄の組子が安価に生産できるようになるかもしれません。

まぁ、うーむ。。。本当、手仕事って何なんですかね。。。

■松尾さんの傑作を見よ!

よくしゃべる松尾さんは次々作品の解説をしてくれます。
それにしても、この作品にはビビりました。

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↓衝立
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一見、菱形にパターンを崩しただけのようにも思いますが、右上方向と右下方向に「抜かれた」スペースを覚えておいてください。

衝立の左側に周ってみます。

↓左側より
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あっ、右上方向のスペースが消えています!!
すごい。
人間の目線の高さを考慮したトリックですね。

そして、今度は右側に周ってみると・・・

↓右側より
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ジャーン、右下方向のスペースが消えました

見る方向によって、デザインが変化する組子細工です。
超絶技巧ですね。

組子が欲しいけど、家に衝立は要らんよという方は、下の写真のような、組子照明も素敵です。

↓組子の行灯
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寝室にあったら、一気に雰囲気が出ますね。

近年では、アジア系の富裕層からの注文も入ってくるようです。
彼らは日本の伝統文化を高く評価します。日本の伝統文化の多くは中国の影響を受けたのも多いですが、ただ現在の中国ではほとんど廃れています。日本に残っていて、独自の発展を遂げているのがとても嬉しいようです。

後編では、松尾さんの工房の様子をご紹介します。お楽しみに!

明日も糸島を楽しみます!!


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